春小豆

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7/18/2024, 4:10:18 PM

私だけだ
こんなに何も出来ないの
それになんにも持ってない

私だけ
私だけ
私だけが

そりゃ、みんなにあって
自分だけにないものは
自分のもっている大事なものより
目立ってしまうよ

それぞれに
自分だけのものを抱えて生きてる

いいじゃない、あんただけが分かる辛さを
ひとりで噛み締めてなよ

自分だけが自分を一番わかってやれるのよ

私だけ

7/16/2024, 4:18:25 PM

広いと思っていた公園が
おとなになった自分には
とてもちいさく感じて

戻れないせかいがあるとおもうと
例えようのないさみしさが込み上げる

だけど空はずっとずっと
大きくて広くて高い
手の届かない変わらない青がある

いつまでもその青はそばにいてくれる
はずだから、きっと



空を見上げて心に浮かんだこと

7/14/2024, 4:41:03 PM

もう一歩も歩きたくない、歩けない
前に進む力がなくてその場にしゃがみこむ

先を歩く君がしゃがむこちらに気がついた

すこし休憩したらまた進もう
一緒に行かなくちゃ意味が無いんだ

差し伸べた手を握って立ち上がる

きっとひとりじゃここで終わってた


手を取り合って

6/7/2024, 4:23:50 PM

しわしわに朽ゆくわたしの手は
ふわふわと揺れる頭をそっと撫でた

朝も昼も夜もつづけて似たような
ニュースが流れる

未来のないこの国を報じる番組に
たしかに、とまた毛足の長い君にふれる

わたしも変わらぬ愛を誓うこともなく
ことばの通じぬ子犬との人生を選んだ

最後のときは
純真無垢な君とすごしたいと思ったんだ
きっと変わらず最後まで
そばにいてくれるでしょうから

世界の終わりに君と

4/29/2024, 5:12:56 PM

おもいでと一番つよく結びつくものは
香りだという

ひそかに抱いた恋心は
もう蓋をしてどこか影の中でほこりでも
被ってしまっているだろう

二度と会うこともないし忘れてしまえば
きっと涙を流すこともない
そう思っていたのに

あなたと出会った季節が春だったから
いけないのか
風に乗ってやさしくて甘い花の香りが
影の中に光をさす


風に乗って

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