春小豆

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4/15/2023, 5:17:37 PM

その日夜も更けてから友人はわたしの家から帰っていった。

夜遅くまでごめんね、楽しかったわぁ

酔いの回った友人は
宵の街に消えていった

さぁて、部屋を片して私も寝ようか、
そう思った時だった。

友人は大事な大事なものを
忘れていってしまっている。

私は友人に急いで、忘れ物!と連絡を送る。

途端、すぐそばから聴こえる

電子音。



__届かぬ想い

4/12/2023, 4:19:03 PM

きっとこの手紙が風に乗って
君のところへ届くかもしれない

君が今も生きているのなら

__遠くの空へ

4/11/2023, 3:56:29 PM

繊細な硝子の心を抱えて
生きるわたしには

その優しさが
心を満たして溢れさせてしまう

嬉しいとかそんな簡単な言葉でもなく
ありがとうとかそんな短い言葉でもなくて

伝えたい気持ちはあるのに
なんて言えば伝わるかが分からない

けれど溢れ出る涙は言葉よりも
想いを伝えているのかもしれない

__言葉にできない

4/9/2023, 4:28:08 PM

まだその背中に背負うには大きすぎるランドセルを精一杯しょいこむ頃から

今に至るまで、ずっと
ずっと隣にいたのは自分だと思っていたのに

渡したかった2番目のボタンはどこへ行くわけもなくただただ力強く握られていた

誰よりもずっと一緒に過ごして

誰よりもずっとお互いを分かって

誰よりもずっと好きだった

それなのに

これから先、隣を歩くのは自分じゃないと分かったある春の最後の日

__誰よりも、ずっと

4/7/2023, 5:51:46 PM


夕日が海に攫われる

この夕日が沈んだなら
もらった足も、なにもかもを
ともに海に、泡にかえさなければいけない

どうしても、と
貴方のそばに
いたいと願ってしまったことが
罪なのでしょうね

沈む夕日はわたしのことを呼んでいる ともに帰ろうと

わたしは泡になるけれど
貴方への想いは
明日も登る朝日のように
輝き永遠に貴方を照らしたいのです

__沈む夕日

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