いつかこうなりたい
将来はああなりたい

そんな子供の頃の小さな夢
それは希望に満ちていたから
小さな手を伸ばし続けていた

その夢を掴んだ大きな手は
確実に私の手だった

子供の私は
夢見た未来が遠い記憶になることを
予想出来ただろうか



#未来の記憶

ココロにも色はあるのだろうか
あったとして、それは何色になるだろう

たとえ情熱的な色でなくても
哀しさに溢れた色であっても
水と一緒に流されてしまいそうな薄く脆い色であっても

それが私のココロの色だ

無理やり色を変える必要なんて無い
その方がきっと疲れてしまうから



#ココロ

夜空に輝くひとつの流れ星
願いを届ければ叶えてくれるらしい

きっとこの星を見たたくさんの人が
あのひとつの星に願っている

たったひとつしかない星なのに
誰のものでもない星なのに
知らない人に願われている

気づいたら消えていたあの星は
いったいどれだけの願いを
背負わないのいけないのだろう



#星に願って

走って、走って
それでも追いつけなくて
距離が開くばかりだ

息が上がった私の前を
散歩でもしているかのように歩く
そんなあなたの背中をずっと見てきた

少し霧がかかった
追いつきたかった背中が
憧れた大きな背中が
段々見えなくなってきた

卒業まであと1ヶ月
それまでにあなたの横で
顔を見ながら歩ける日が来るだろうか



#君の背中

いつも手に触れられる距離にいたのに
急に姿も見れなくなるほど遠くに行った

君も私と同じで
離れることを望まないでいてくれたかな

あれから十年以上経った
君があの時小さな手で頑張って作ってくれた
涙しながら渡してくれたアクセサリー

今でもケースの中で輝いてるよ



#遠く…