紫雨

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10/30/2025, 11:35:27 AM

夜。自然と涙が溢れてくる。何も考えていないのに、何故か頬を伝う水の量が多くなる。そして、自然と嫌なことを思い出して、より一層溺れてしまうのではないかと思うほど溢れ出てくる。そして、ぬいぐるみを抱きしめながら自分の頭を撫でさせる。そして、私は静かに眠った。

10/28/2025, 4:05:41 PM

おもてなし。僕はいつもその精神で生きたいとおもってる。だって素敵な事じゃないか、人を思う日本人ならではの言葉。どんな人にも愛想良く。どんな人にも優しく、敬う気持ちで接している。あー、いつからだろう。自分を出せなくなってしまったのは。僕の大好きな言葉はいつしか呪いに変わっていた。人に愛想良く生きなさい。相手を想い行動をしなさい。相手を敬う気持ちを持ちなさい。こんな生き方で、本当の僕を出せるわけないじゃないか、もう辞めよう、そう思っても、僕の身体に染み付いたおもてなし精神を止めることはできなかった。

10/25/2025, 6:59:53 PM

僕は美しいものが好きだ。ただ、人にはそれぞれの価値観というものが存在する。例えば、夜景を綺麗だ。と思う人もいれば夜景は人工物だ。と思う人もいるかもしれない、僕はそんな人間の解釈の違いを美しいと思う。人が口論をしている姿、人が交流をしている姿、その中の表情。人間にしか出せない美学がここに詰まってる。そう、僕は信じていた。

冬になり真っ白な固形物が街全体を包み込む。すると僕の顔に何かが落ちてきた。つめた。思わずそう言ってしまう程冷たかったそれは、鳥の羽根のようなものだった。

なんて美しいんだろう。

10/22/2025, 9:59:57 AM

今日、いい日な気がする。そう言って君はニコッと笑った。
何それ笑ただの予感でしょ?半笑いで返す僕。たわいない時間。たわいない会話。こんな時間がずうっと続けばいいのになぁ……

え?あいつが?それは突然の事だった。詳しいことはもう覚えていない。しかし確実なのはあいつが虐めをしていた。ということ。え?あいつが?
どうやら放課後、学校に1本の電話が来たらしい。あいつが虐めてるって。そっからもう、君は学校に来なくなった。

ほら、言っただろ?ただの予感だって。

10/20/2025, 3:01:40 PM

みんなで一緒に遊びましょう。みんなで仲良くしましょう。
仲間外れは作らないようにしましょう。常にグループで行動しましょう。みんな友達でみんな仲間で、みんな家族です。

こんな言葉もう聞き飽きた。耳にタコができるほど聞いた言葉。私の学校は異常なほどに仲間の仲の良さを大切にする学校だった。私はそれが嫌だった。家族なわけないし、みんな他人だし、私は1人の方が好きだし。私は誰とも関わらないようにしていた。けれどそれが先生にバレてしまったのだ。
「ちょっといいかしら?」先生の声は聞いたことないくらい冷たかった。するとそこには君が立っていた、「今日から貴方たちは二人で行動すること。」そう言って先生は私達を空き教室に残したまま出ていってしまった。

あー、えーと、よろしく?お名前は?
君は返事を返すことなくただ地面を見つめていた。

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