「暗がりの中で」
我が家では、私、妻、二人の娘の計4人がひとつの寝室で寝ている。
早起きを心がけている私だけ、毎朝4時に起きている。
バイブのみに設定したスマホのアラームで目を覚まし、暗がりの中こっそり寝室を出ていく。
下の娘はまだ一歳半程度のため、起こしてしまうと大変だ。
土日は疲れがたまっていると、すぐに起きられないことがある。
アラームのスヌーズ機能がはたらき、バイブのオンオフが繰り返される。
そんなときに限って妻の眠りが浅く、後になって「ブーブーうるさかった」とクレームがつく。
申し訳ないという気持ちはあるが、早起きは止められないので、明日は頑張って起きようと思う。
「紅茶の香り」
私はコーヒーが好きではない。
あの苦い味をどうしても美味しいと思えないのだ。
甘くしたカフェオレであれば飲めないこともないが、わざわざ自分から選びはしない。
そのため、カフェに行った時には紅茶を選択することになる。
かといって、特別紅茶が好きというわけでもなく、知識もない。
「アッサム、アールグレイ、ダージリン、どれになさいますか?」なんて聞かれても、違いが判らない。
「アールグレイでお願いします」と答える私の作り笑顔は、ぎこちなくひきつっていることだろう。
普段から紅茶を嗜む方々は、味や香りの違いが判るのだろうか。
「愛言葉」
私の妻が手や足をどこかにぶつけたときには、まず「大丈夫?」と聞かなければならない。
「どうしたの?」や「何をしたの?」ではなく、「大丈夫?」だ。
状況の確認や原因の追究より、まず心配をしてほしいらしい。
以前の私は、「どうしたの?」がよく先に出てしまっていたため、妻の機嫌をたびたび損ねてしまっていた。
男女のコミュニケーションの違いを絵に描いたような夫婦だと思っている。
最近では、「妻の気持ちに寄り添って共感するのが大事」と自分に言い聞かせている。
妻と二人の娘と平和に暮らしていくには、女性型のコミュニケーションに適応していかなくてはいけない。
たまには、妻に男性型のコミュニケーションを勉強して欲しいと思うこともあるが、そこはぐっと我慢。
「友達」
どんなに仲が良い友達でも、生活環境が変わると疎遠になってしまうことが多い。
進学や就職による引っ越しで物理的に離れてしまう場合や、立場や収入が変化し価値観が合わなくなっていく場合がある。
しかしながら、本当に仲のいい友達は、そうした変化があっても関係が続いていく。
数年ぶりに再会したとしても、まるで昨日も会っていたかのように話が弾むものだ。
私にも、数人そういった友達がいる。
頻繁に遊んでいたのは20歳前後で、現在は職業も住まいもバラバラだがたまに連絡を取ったり、飲みに行ったりしている。
何年たっても、当時と同じテンションで、同じような話題で盛り上がることができる。
これから新たに出会う人々とも、このような親密な関係が築けるのだろうか。
「行かないで」
同じ1年でも、10歳の人にとっては人生の10%だが、100歳の人にとっては1%に過ぎない。
私自身も年を重ねるにつれて、時間の流れ方が徐々に早く感じるようになり、時間の経過を惜しむことが増えた。
暑い日が続き、なかなか夏が終わらないと思っていたが、いつの間にか秋になっている。
もうそろそろ年末が近づき、帰省の予定を立てなければならない。
限られた時間を有効に使い、人生を充実させるためには無駄なものを削減するのが一番よい。
不要品をすぐ処分するようにすれば、家事を効率よく進めることができるし、スマホを触りすぎないように心がければ、時間と体力の節約に繋がる。
仕事においても、フォルダやデータを整理整頓することで余計な作業時間を短縮できるし、シングルタスクを実践することで一つ一つの業務を素早くこなすことができる。
少しの工夫を積み重ねていくことで時間を生み出し、生産的な活動に使っていきたい。