黒いカラスに餌をあげていたご婦人
それを白い目で見た通りすがりの人
同じ場所にいる心の住処が違うだけ
どちらも良いも悪いもないけれども
胸がぎゅうっと痛くなったそれだけ
いつもと変わらない朝のこと陽光が
眩しかった私はサングラスをかけた
いつまでも消えない約束
指きりげんまん明日また
冷たい指先に零れ落ちた
さようならは遥か彼方へ
あなたの街に舞い降りる
雪はきっと孤独を隠して
春を待つ光で溶けてゆく
雫となって生まれ変わる
もう忘れたかもしれない
わたしのことわたしの瞳
『距離』
雨上がりは晴れやかに
傷付いた心にバイバイ
あの人が悪い訳でなく
わたしが弱い訳でなく
ただ存在するそれだけ
思い出す嫌な気持ちは
いつまでも後生大事に
持たなくていいんだよ
その時の自分に聞いて
どんな気持ちだったの
その時の自分に伝えて
かけて欲しかった言葉
そうして手放してゆく
きっと上手くいくから
たくさん泣いたのなら
それだけ強くなってる
雨上がりは晴れやかに
闊歩して参りましょう
『泣かないで』
ふわりと吹く風
木々を揺らして
ヤドリギの緑色
オーナメントは
聖なる夜の彩り
世界の片隅には
キミへの贈り物
悲しみは預けて
機嫌良く過ごす
昨日より今日を
丁寧に暮らそう
ここから始まる
ここから始める
『終わらせないで』
わたしの中を通り過ぎた風
記憶を呼び覚ましたのは誰
水晶のような透明の向こう
陽だまりの温度を感じてる
偽りなんてひとつもなくて
存在していたのはあなたの
真っ直ぐな瞳に映るわたし
誰も知らないふたりだけの
『愛情』