年に一、二度ほど住み慣れた街を離れて都会まで赴くことがある。
出張や講義といった大それたものではもちろんない、完全に趣味の範疇の旅行だ。いや、正直に言えば旅行と呼ぶのもおこがましいと考えている、なぜなら目的地に着いて用を済ますこと以外に大して何もしないからだ。
一人静かに海を眺める。離発着する航空機に想いを馳せる。流れゆく車窓の街並みに感じるノスタルジー。
この辺りを楽しめる感情を持ち合わせていないからだ。つまんないヤツだ、我ながら。
そも本当に好きなのは『旅行』というよりかは『移動』なのだ。人の運転する車に揺られて運ばれるのが好きだ。まるで貨物だ。自分で運転するのが心底嫌いだ、何故なら景色を見られないからだ。最低なヤツだ、我ながら。
まあとにかく、旅行というのはするべきだ。
別に目的なんて無くていいと思っている、移動だけで十分楽しめるし疲れるから。
仕事以外で疲れられるというのは、案外悪くないものだ。
得意分野はありますか?
自分は誰よりも優れていると言い切れる何かはありますか?
私には特にそういったモノがないです。器用貧乏というか三日坊主というか、あれこれ好奇心で手を出しては中途半端に投げ出してしまうクセがあるもので。
だから文を書くという趣味も正直長続きしないと思ってました。五年前にふと思い立って始め、気付けば今日まで色々と書いてきた気がします。
誰よりも優れているだの得意だのと宣うつもりは毛頭ありませんが、とりあえず「誰よりも書くのが好き」にはなりたいですね。
誰もがみんな強くなれるわけじゃない
世界はいくつもの小さな力で支えられている
自分だってそうだ
小さな力の一つであり、より小さな力に支えられている
誰もがみんな強くなれるわけじゃない
それでも今日を生きている
それを忘れず生きていかなくちゃ
本当に伝えたいことは何一つ言えないくせに
二人の間には下らない言葉たちが山のように積もっている
きっと昔の人たちもこうだったのかな
1000年先も友達でいようね!
無邪気に笑う君の言葉のナイフが胸を刺す。
傷口から止めどなく溢れる透明な血も枯れ果てた。
1000年先も笑顔でいてね。
君に贈る、祝いのことば。
私を縛る、呪いのことば。