【色とりどり】
綺麗な色がたくさんで、見ているだけで心が躍る
小さな頃のお祭りの思い出だ
りんご飴は赤くて、射的の的になってるおもちゃはカラフル
金魚すくいの金魚が入ってるプールは水色
チョコバナナにかかるカラースプレーまでいろんな色だ
きらきらしたスーパーボールも色とりどりで楽しい
目に映るもの全てが美しく
今も色褪せない思い出だ
【雪】
雪がふってきた!
すごい!どこを見ても真っ白だ!
はじめて見る雪だ!
お父さんがかまくらを作ってくれてる!
おっきい!すごいなあ!
ぼくはこっちで雪だるまを作ろう!
あれ、知らないおじさんが遠くにいる!
お父さんの後ろに行ったぞ?
あれ、あれ、あれ?
おかしいなあ
真っ白な雪がたくさんなのに
お父さんのまわりだけ
真っ赤だ
まだ真っ白な雪がふってる
真っ赤なのも
お父さんも
かくれていく
そうだよ
全部真っ白だよ
真っ赤なんてなかったんだ
お父さんもいなかったんだ
真っ白だよ
全部、全部
真っ白な雪だよ
【君と一緒に】
幼馴染の私と翔くん。
物心ついた時には、すでにお互い一番よく遊ぶ友だちだった。
他にも友だちはいたけれど、誰よりも一緒にいて楽しかったな。
だけど男女の違いなのかな。
成長するにつれて、自然と二人で遊ぶことが減っていっちゃって。
翔くんと一緒にいると、付き合ってるとかラブラブだとか、冷やかされるようにもなった。
そうじゃないのにね。
翔くんのことは好きだけど、そういうことじゃない。
きっと翔くんだってそう。
男女だからって、一緒にいるからって、そこに恋愛感情があるとは限らないのに。
そういうのが辛くなって、きっとお互いに距離を取るようになったんだろうなって思う。
でも、学校からの帰り道、偶然翔くんと会って、久しぶりに一緒に帰ったことがあった。
話して分かったことだけど、私も翔くんも、お互い違う人を好きになってた。
あの翔くんにもとうとう好きな子ができたのかー、と嬉しい気持ちになった一方で、少しだけ寂しい気持ちもあったけれど。
翔くんが言ってくれたんだ。
「俺とお前は、周りに何か言われても、ずっと変わらず友だちでいような」って。
そうだね、と笑って答えて、やっぱり翔くんはいいな、と思った。翔くんもそう思ってくれてるといいな。
私たちが付き合うことはないんだろうけど、それでも。
君と一緒にいる時間は、最高なんだ。
【冬晴れ】
今日は冬には珍しく、暖かい日だ。
穏やかに晴れていてお日様の光が気持ちいい。
指先は冷たいけれど、お日様のお陰なのか何となく気分は明るい。
気持ちが沈んでいる時は、少しお日様の光に当たるといいって聞いたことがあるけど、本当だったんだなあ。
仕事に行くのは相変わらず憂鬱だけど、ちょっとだけ元気を貰えたから、頑張れそうだ。
【幸せとは】
望んでも努力しても
なかなか手に入らず
不確かで目に見えないのに
皆が欲しがるもの
けれど
ふとした時に
気付けば手にしている
ほっこりと温かく
いつの間にか
心を満たしているもの
それが幸せ