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3/8/2026, 6:06:13 PM

お題【お金より大事なもの】


「…燃やしてんの?」
「だってもういらないでしょ」
「法に触れてるけど……、まぁ人権ないから関係ないか。」

彼女は今紙幣を燃やしている。タバコを吸うために持っているライターでジリジリと焼いている。

「そんなことよりみんなは?」
「上に行ったよ、」
「君もさっさと上に行って、無事に着いたら連絡して」

彼女は紙幣を持った手の小指で上を指す。上には魚が泳いでいる。水面ははるか空だ。太陽が出ているため、ゆらゆらと流れが見える。

3/3/2026, 6:07:30 PM

お題【ひなまつり】


「3月3日だよ〜誕生日前日だよ〜」
「お前の誕生日よりひなまつりの方が有名だよ」
「祝ってよ」

彼女は俺に誕生日アピールしてくる。俺は今なんとなくちらし寿司を作っている。

「ケーキ!ケーキ!」
「お前食べれないだろ」
「はーん?食べれるが?」
「じゃあ近所の凛ちゃんが働いてるところのケーキ屋で買ってくるわ」
「お前凛ちゃんがそこで働いてるの知ってたのかよ」
「何年生きてると思ってんだ」
「2万年」
「正解」

こうして毎年祝っていると疲れるものだ。

3/2/2026, 10:21:13 PM

お題【たった1つの希望】


今日もまた目が覚めた。彼に私はとある質問する。

「おはよう、寿命どうなってる?」
「おはよ、増えてるよ」
「そっか」

私は寿命が減るのではなく増えていってるらしい。だが、見える人にはそれが表示はされているのだ。寿命が無限にある種族には、寿命の表記なんてなければ、そんな項目すらない。

「お前はどうなんだ?」
「見たくないよ、自分の寿命は」
「見れるんだ?」
「一応ね。高校生の時、1回見てみたけど意外と短いなって思った。」

彼は人間だ。寿命が見えてもただの人間なのだ。

「寿命、減るといいね」
「そうだね」

2/4/2026, 5:14:39 PM

お題【Kiss】


「…なに。」
「なんにも。」

顔を近づけてきた彼は言う。彼はここ数年、いや数百年一緒に住んでいる高校の先輩だ。私は彼に気はない。彼は…、

「また首に傷跡あるぞ。」
「知ってるよ。死のうと思ったんだよ。」
「死ぬなよ、」

彼は私の首の傷跡を指摘した。もう遠慮はなくなった。彼は止めるけど、私はやめない。

「…ちょっと外出てくるね。佐和さんのところ行ってくる。君も例の町に行きなよ。一応町長だろ。」
「飽きたからいやだ。」
「あっそ」

私は彼に背を向けた。すぐ後ろに立ったのが分かる。

「やめてくれるかな?」
「…俺、」
「知ってるからやめてくれるかな?」

彼は黙った。

11/3/2025, 6:11:42 PM

お題【行かないでと、願ったのに】


彼女は未だそこには戻ってこない。散り散りになったこのグループは彼女が戻ってくることによって、また結成されるのだろうか。

「お前はここに残んの?」

身支度をする彼が言った。彼がいちばん彼女を愛していたはずだ。残ると思っていた。俺と同じようにここに縋ると思っていたのに。

「まぁな、お前は?」

俺は微塵もあるはずのない希望を持って聞いた。案の定な答えしか返ってこないのだろうに。

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