9/8/2023, 8:03:51 AM
暴風域に入った。
雨風が一層強さを増している。
危険なことは承知の上、好奇心で窓を覗く。
外は大きなダンボールが飛んでいたり、
ビニール袋が舞っていたり…。
普段勝手に動くことのない無機物が、
人の手を借りず動いている。
予測出来ない彼らのダンスに魅了されていく。
9/7/2023, 5:00:24 AM
「7時だよ!起きて!」
目覚ましと同時に彼に声をかける。
「ねえ!遅刻するよ!」
毎度のことである。
起こし始めて5分程経過し、彼はようやく布団から抜け出した。
「おはよう!もう、ずっと起こしてたんだよ!」
挨拶が返ってくる。
彼の方を見ると少し微笑み頭を撫でてくれた。
朝の支度を始める彼。
いつも自分のよりも先に私の朝食を準備する。
けれども、彼と一緒に食事を摂りたい私は、目の前の食事を見ながら彼を待つ。
彼は支度を終えると玄関へ向かう。
「行ってきます」
また私の頭を撫でて、彼は家を出る。
彼が家を出たあと、私は窓の桟に登り彼を見送る。
こうして、彼と私の1日が始まる。
彼は朝起きることが苦手だ。
私のご飯代を稼いで貰わなきゃいけないから、
仕方がない、明日も起こしてやろう。
そう思いながら、私は日当たりの良い場所で体を丸くした。