55羅針盤

ただひとつの指標

狂うことなく道を指し示す

出来ることだけでも行う

その心があるのかと……

54明日に向かって歩く、でも

その眼に写るは過去の自身

過去の事など覚えてないのに

未来を見据えず今も見ぬまま

囚われて見えない道を行く

53手のひらの宇宙

広げた手には何もなかった

そこには何も無いと思った

でも想いが込められていた

壮大な事を探して見つけた

見せた手に鏡が置いてあり

壮大な宇宙を写していた。

52風のいたずら

1寸先は闇とはよく言ったものだった

何度も考えて実行出来ないことはこれによく該当する

だけど影響を与えることが出来ないくらい小さな力でも

1度の結果に繋がることがあるそれが取り返しがつかずとも

この命は風に笑われ終わるだろう何も自分のことを覚えていない

この生に意味も考えられないが他に影響を与えたくはなかった

51透明な涙

泣いていたんだ自分でも気付かないうちに

誰かに合わせて生きていた

でも自分には合わないようで

ただ話せなくて我慢した

気付かぬ内にキズが増えて

どうしようもなくなって

ただ見えない涙を流していただけだから

理解されないこの気持ち

見えない涙に価値はなかった