50あなたのもとへ

捧げたものを数えて生きた

受け取った数は数えず生きた

ただあなたに見てもらえれば

それだけでも良かったから

だけどあなたは向き合って

手を引き寄せてくれたんだ

何をすべきか忘れてしまった

だけどあなたのもとへ

ただひたすらに

みとれてしまう

49そっと

そっとしておく事を必要だと見ていられる側の人

一体どんな気持ちになるか分かるのかな

大体は気が触れて覚えてないかもしれないけど

覚えている人が意識がありつつ選択した人が

その対応をされたとしても油を注いでいるだけなんだ

轟々と燃え広がって対応を間違えたと気付けない

そんなことがあった見て見ぬ振りを続けていたから

48まだ見ぬ景色

過去の事

まだ知らぬ事を求めて旅に出た

外で知った事はいずれも知らぬ事ばかりだった

知識として覚え蓄え戻って来るその時に

語り合おうと言い合った人が居た

現在の事

自分が知り過ぎた事を知った

同郷の友にすら逢えずにいた

腫れ物のような扱いにうんざりとした

属する事を辞めて外にもう一度旅に出た

知らぬ事

まだ知らぬ事を探して

まだ分からぬ知識を求めて

まだ見ぬ景色を求めて

いつ帰る気でいるのかも

知らぬ間々追い求めて行く

物語の旅人

47あの夢のつづきを

褪せた夢の心の中で

求めて渇いた潤いを

狂錯し俯いたその人を

観て憶えた欠落を

自身も脆く喪って

活きて逝くこの日々で

夢の中で識る先の事を

46あたたかいね

ただ傍に居るだけなのに

ただ孤独じゃないだけなのに

何故こうも冷たさを感じないのか

この言葉を掛けられて

ふと思い出したけどもう気にしなくていいと

言われてしまった考えを放棄したくなかった

だからかな空虚に聞こえてしまったのは