"もう朝だよ"

そう言ったのに、あなたはピクともしない。
…ねぇ、早く起きて。いつもの顔で笑ってよ。

―コーヒーが冷めないうちに。

―時計の針って儚いなって、つくづく思う。

だって、巡り会えたと思ったらすぐに引き離されて
…もう嫌だって何回思うだろうね。

いつか、その役目を果たした時には。
時計の針が重なって、もう二度と離れることがありませんように。

『僕と一緒に―』

そう言ったのに。
肝心な時にあなたは居てくれないんだね。

ねえ。ちゃんと最後まで責任とってよ

既読がつかないメッセージ
わかってる。わかってるよ。

でも、送るくらいは許してね？

もしも世界が終わるなら

特に私は何も思わないかもしれない。
好きな物も、大切なものもない私は。

でも、そうだな…
もし、その時に大切だと思えるものがあったなら
世界が終わるその時も隣に居ることを許して欲しい