2/23/2025, 5:05:11 PM
『14番目の魔法』
夢に遊び疲れた子どもらの 寝顔を横目に魔法は解けた 使い古しのテーブルの上 即席麺が伸びている
暮らしに疲れたどよめきで 揺れる天井 もう暫くみていない ひとすじの安寧を手のひらに もともと魔法なんてなかったってこと 今になって気づいたよ
2/21/2025, 3:36:06 PM
『星座になんてなるものか』
夜空に散ったよだかの話 星になったよだかの話
今だに好きになれなくて 歯に詰まったアーモンドが気がかりだ 台所は寝静まっている 大半の人々が寝息をたてている 本当は星になることに憧れているなんて 誰にも言えなくて ベッドで泣いた
星座になんてなるものか 星座になんてなるものか
2/13/2025, 3:42:42 AM
『緑の光線』
些細なこと ほんの些細なこと 窓の埃を照らす斜陽と午後の強風 くたびれたカーディガン 紅茶を飲んだのは夢の中 仕事を休んだのは夢の外
2/8/2025, 10:22:45 PM
『角の部屋』
明日も明後日も面白いことがないようだ 励ましの唄が耳につく 変わらなくちゃいけないんだろうか?
さもしさが 生毛を伝ってタンスに親指をぶつけたよ
情けない現実が遠く遠く 誰かにみつめられているようで
2/8/2025, 5:18:28 AM
『ガーデン』
風が強い土曜日は蜜色の映像を眺めている
発電所近くのガーデンに壊れものを植えるのさ 吸わない掃除機 聴けないオーディオ お節介な言葉たち
そして人間までもが不格好に植えられる
世界の最果てのような中心で奇妙な音をたてている