6/10/2024, 3:56:22 PM
『フィナーレ』
気の遠くなる朝にかぎってフィナーレがついて回る
風見鶏が南方を向いて 七時がきたよと報せてくれた
よく焼けたウィンナー コーンスープを溶いて覗けば
私の行く末が艶やかに浮かんで消える
6/9/2024, 5:22:46 PM
『寝起き』
温い欠伸と曇り空 また朝が来た 体を起こすその前に 夢見たことを精査する 取り留めなくってそれでいて感覚があるのかないんだか 思考するほど吊り橋を渡っているみたい 貴重な朝だ 上手くやれますようにと一人笑う
6/4/2024, 4:21:13 PM
『とあるワンルームの妄想』
なんとも手狭いこの部屋は 電車が通る度に揺れるのだ ひらひらと舞う 邪な感情が乗客にばれないように 私は幾らか気遣いする 初夏だというのに 毛布が健在 朝方それに包まって 思考が早朝ランニング
卵が割れた 目玉焼き 世界で一番美味しくなぁれ
6/3/2024, 3:58:30 PM
『はなればなれと雨の日』
ひとりぽっち 自転車 坂道下る 街路樹がなんか眩しい パンケーキを前にして 固まる心 名前の無い変な心はまだらになって 雨と遊ぶよ
5/30/2024, 3:34:10 PM
『生活音のバラッド』
私は空腹 時計の音が延々と 旅に出る理由はまだなくて 生活音がループする 家電よ動け私のために
南部せんべい 咀嚼音 聴いて呆れるバラッドよ
まだ傍に ただ傍に