『微炭酸』
ちょうどいいがわからない　ノートからはみ出す　言葉　文章が　私を形作っていく　サーモンピンクの体内が欲しているのは微炭酸　水滴ついた指先がちょうどいいを分かっていく　

　　　　　　　　　『ものぐさ』
ずっと一緒にいたっていうか　なんというか貼り付いていただけ　ビックリマンシールみたいでしょ？
たまにホノグラム　心が弾む時もある　そんな時はチャンスでしょ？　やりかけの何かをする時だ　夢の続きが好きだけど　何よりも愛しているけど　今はちょっと頑張ってみる

　　　　『日曜日から抜け出せない』
こんなに好天なら　煌びやかな迷宮で迷ったままでもいいのにな　かけすぎたドレッシング　葉物が浮いてる　日が暮れて夕食　またドレッシングをかけすぎた
進むのが嫌な私　日曜日から抜け出せない

　　　　　　　　『人工衛星』
空を見ていた　人工衛星と目が合った　舌の上のノベルビター　今まさに蕩ける瞬間　星々と分かちあっている気になって　独りで興奮してるんだ　人工衛星　監視されてる　私の興奮が観られている　赤く染まる頬　首にかけたマフラーはもういらない

　　　　　　　　　『春野菜』
むかし畑だった場所に住んでいる　明け方に春野菜の亡霊をみた気がする　野菜くずじゃない　収穫手前の元気な野菜だ　昼過ぎに亡霊のことはもう忘れた　夕飯はポトフにしようとふと思った