12/4/2023, 12:27:07 PM
『夜分遅く』
夜分遅く 錬金術は失敗に終わり 灰だけが宙に舞う
底なし沼にいるような はたまた感情の呻きを聴くような 夢と現実のラインが曖昧 怪物退治を志願して
朝の6時に目が冴える
12/3/2023, 10:28:43 AM
『見送り』
駅も空港もバス停も 無言だから私が言おうさよならを 太陽が月が青空が泣いているなんて気のせいだ
ただ、手を振るだけ 見送りするだけ 代わりはすぐにやってくる 本気になったら枕がいくらあっても足りないからさ こうしてさよならが上手くなったふりをする
12/1/2023, 1:35:40 PM
『私の足踏み』
何処か寂しい夜は 青信号を渡らずに褪せた煉瓦に見入ってしまう ひび割れが水路のようだ 煉瓦は物は言わないけれど 経年劣化が全てを語る 父の背中を知らない私には それが大きすぎて 包み込まれているようで 一切の距離感を振り払い 気持ちは煉瓦に同化していく
12/1/2023, 12:28:41 PM
『全ての泣き虫のために』
600とんで47人箱の中 壁に囲まれて仲良しこよし
後ろの正面誰もいない うまくやれなくて壁の外
壁の外もまた箱の中 こんなループが続くならさすがに気が滅入ってしまいそう 全ての泣き虫のために過剰なほど馬鹿笑いできたら いっそのこと叫びながら一緒になって泣けたらいいのに
11/29/2023, 4:49:59 PM
『冬のおはなし』
冬の訪れ フルートが音を外してお出迎え シジュウカラがそれ見て笑う やがてオーケストラ 指揮者の
タクトが忙しくなって 風が吹く 冷たい風が吹いている