『ハイウェイスター』
'孤独な星を拾い集めて 名前をつける 意味もなく
ハッとしてすぐやめる それは単たる枯葉だと気づいたからだ 枯葉も枯葉で素敵だけれど 今欲しいのは
それじゃない 排気ガスが高らかと 空間を染める時
一切の思考が消えて 私はただの速度になった
『ヒロイン』
炙り出す 胡蝶の夢は花々に 儚く綺麗な希望をくれた 短いリボンがはらはらと 木々の間を結っていく
そう、私は純白でなければ あらぬ噂をたてられてしまう 純白でいなければとこの身を汚す 赤褐色になり吸い尽くされる
『進化論』
道を歩く 崖を越える 空に飛び立つ 地中に潜る
色々な仕草 まるでクレヨンのように 翼を持って羽ばたくのも進化 自分には合わないと翼を捨てるのも
進化 進化の形がお庭になった 蒸気機関車が走る
運転手は誰だろう? 誰が機関車をつくったのだろう? それは初めから決まってた サイコロが振られるそのずっとずっと前から決まってた
『いつかのサンセット』
スーパーボールすくい 西日が目に染みる ラムネを飲んでる いつものこと 当たり前のこと 帰り道は
汗ばんで 心地良い疲れに包まれて帰り道 いつものこと 当たり前のこと これがなくなったらどうしよう 考えてみたら こんなに寂しいことは無い ぽっかり空いた空洞を埋める術はないのだろうか? 日が沈む いつかのサンセットは祭りの後といつもセットだったんだ
『朝6時のアラーム』
くるぶしを蚊に刺された 朝6時のアラームの少し手前だ おはようはまだ言えない 言いたくない 枕に飛び込め バンジージャンプだ 夢にスリルを持ち込んで 海面散歩も悪くない 気持ちよくなった頃に例の6時のアラームだ オーケストラヒット 絶妙なヤツ
はいはい、わかった 起きざるは得ないのだ さあさあ今日も一日生きよう 生きてやろう