5/30/2023, 12:53:58 PM
『朝にごめんね』
夕の棘つくお話は夜半過ぎにまぁるくなって 陽の昇る頃には平らになった あまりに平らで何があったかわからなくなる わからないまま歩いても別に良いんだが。。夕のお話相手は欠伸をしてる そうか、言わなきゃいけないことがある
5/29/2023, 1:25:03 PM
『半袖シャツ』
半袖のシャツ ギンガムチェックの半袖シャツ 泡立ったばかりのホイップがあなたを甘く染めてしまう
電気の悪魔が夏に備えて節電対策しているよ 夕暮れ時は距離を感じる タンスに閉まった長袖シャツ 距離を感じる
5/28/2023, 5:10:37 AM
『聖域』
刹那、私の吐息が尖塔を築く 朧げ、不穏に響く童謡で尖塔は他愛無く崩れ落ちる 私は何を守りたかったのだろう いつか必ずやって来る海獣を畏れて 誇張せねば威光を示さなければ
5/27/2023, 1:31:48 AM
『ムーンダンス』
浮かぶナイロン袋を月と例えて 小刻みにステップ踏んで 同居人の可笑しな噺に耳を傾け ツボに入って笑い転げて いつのまにか球体になる このままじっとこのままずっとせめて夜の間だけ其れを続けていたいんだ
5/25/2023, 2:07:05 PM
『起きぬけのブルー』
永く降り注ぐ雨を見ている 憂鬱を超えたその先は
幼年期に見たガソリンスタンドの洗車機の中だった
あの大きな回転ブラシがイソギンチャクに見えてしかたない 洗車の終わりと雨の終わりはどこか似ている
寝起きのせいか余計にそう思えた