『旅路の果てに』
旅路の果ては灰色の絵画のようだ 色を塗ってもいいし その雰囲気に浸るのもいい カフェテラスに集まる鴉が脱色のすゝめを講じる 冷めたカフェラテのように草臥れる ストライプのシャツに袖を通して 時間について考える 終わりは必ずやってくる それが
私達に取り決められた約束だから
『配達員』
雨露光る葉っぱの上にちょっと怪訝そうなアオムシをみつけました それをみながら片手に持ったおにぎりに120円の孤独を感じてます 13時過ぎには旅に出ます
わりと終わりの見える旅ですが なんとか.jpにはいい加減背を向けたいのが実情です ああ届けたい 僕は届けたいんだ ぼくの届けたいものを届けたい できればそうだな一日くらいそんな配達員になってみたい
『I LOVE...』
I LOVE...の続きを言う瞬間、脳内にメソポタミア文明が広がった 次の瞬間、不忍池で鯉の群れがポゴダンス また次の瞬間、自転車が飛んでるETだ またまた次の瞬間、私の心臓はミノタウルスに捧げられ。。
もう時間の概念なくなって 今は只々あなたと一緒
『でかける』
自宅を出てまだ3分 シャンプーの香りが陽ざしに溶ける 公園通りですずめが笑う 痩せたケヤキがラジオ体操を始めると 世界は朝で包まれる わたしはそんな世界を歩いてく 毎日毎日同じようで違う包み紙のような日常を
『優しさでできている』
今朝、テーブルに醤油をこぼした 目玉焼きに笑われて 萎れたほうれん草のような気分 潤い求めてどこいこう 広い公園の片隅でサックス吹きのロングトーン 足元では露草が揺れている とある人に日光浴を勧められ、只ぼーっとしてみる 頭の荷物を捨ててみる あたまの白くて固いとこ 白玉団子になっていく
なんでもない日の優しさが朝日といっしょに降り注ぐ