2人で帰る。隣に居るのは、想い人。向こうはわたしのことなんて何とも思っていないと思うけど、ただ一緒に居れるだけで嬉しい。2人きりにしてくれた友達には感謝しかない。
待つ。太陽が沈み始めて、駅のホームに居るのに眩しい。その所為で目の前の人を見ることができなくて悲しい。会話は弾んでいるけど、ちょこちょこわたしを煽っているように聞こえるのは気の所為?
乗る。10cmも空けずに座っても、なぜか何も言わないのは、気にしないタイプだからなのだろうか? 文化祭2人で回ろうと誘いたかったが躊躇ってしまって、まだすぐに聞けるのに後悔が積み重なっていく。
降りる。わたしの方が先に着いてしまう。でも、何かと言い訳して更に時を共有してしまうのはちょっと気色悪い気がして、やめておこうという気になる。「じゃあね」と手を振ってくれる。別れを簡単に受け入れてしまっているのだから、わたしもそういうフリをしておこう。明日も会えるからと、自分に言い訳する。明日は今日より沢山話したいな。
#さよならを言う前に
最近空の写真を撮るのが好きだ。自分の行動時間の影響で夕焼けの写真が多い、わたしがただ夕焼けを好いているというのもあると思うが。一日の終わりは寂しいから、わたしは今日も夕焼けの温かさに包んでもらう。夜になってもそれが欲しいと思うから、カメラを向けていつでも見れるようにするのだ。
#空模様
鏡の世界に入りたかった。わたしの常識が通じない世界に行きたかった。もっと自分の限界を、高くしていたかった。
#鏡
想いが散って、何度も考えた。諦めなくちゃいけないことは、誰の目から見ても明らか。あの子から奪うなんて、到底許されることでは無い。ダメって思えば思うほど、わたしの想いは抑えられなくなっていく。あの人とずっと一緒に居たい。それだけが頭をぐるぐる回って、わたしの日常を壊していく。壊れていっていることはわかっているのに、何故か感情はずっと心に存在する。そんなわたしが、ひどく気持ちが悪い。けれど少し、心地よい。
#いつまでも捨てられないもの
中学の卒業式。母は泣いた。あなたも大きくなったねぇ、と号泣した。まだまだこれからだよって苦笑した。「〇〇高校行くなんて、流石のお子さんですね」と言われる母を見て、わたしはずっととびきりの笑顔を浮かべていた。
高校の卒業式。わたしは泣かなかった。これからどうするつもりなの、と母が責める。もう、わたしはお荷物であった。「うちの自慢なんです〜」なんて言ってくれる母はどこにもいなかった。努力不足による出来損ないを、母は必要としてくれなかった。
#誇らしさ