静かな終わり
終わりは突然訪れるような気がする
あれだけ心も身体も振り回された人との終わりは
どんなだったか思い出せないぐらい突然だった
よく考えれば前触れがあったのかもしれない
こっちもそろそろ限界かもと感じていたし
なんだか毎日疲れていた
あの時かなり無理な働き方をしていたにも関わらず
しょっちゅう会って話して
ずっと上手くいくはずだって思い込んだあげくの終わり
けれど終わってみれば次のドアが開いた
仕事を変え、夢中で働き、いろんな人と話をした
終わってみれば
何もなかったかのように心が静かになった
祈りを捧げて
何かに祈ったことはないし
これからも何かに祈ることはないだろう
いつだって未来は予測できないもので
思い通りに物事が進むことのほうが稀だ
むしろ良い予想より悪い予想のほうが当たる確率が多いのは私だけだろうか
自分のことばかり考えている私は
誰かのために祈りを捧げることはできないけれど
音楽を聴いた時にふと「祈り」を感じることがある
言葉では上手く言い表せないけれど
上辺だけではない慈愛に満ちたメロディー
それを感じた時は少し世界に優しくなれるような気がする
遠い日のぬくもり
椅子に座っていると膝によじ登ってくる
床に座っていると背中に飛びついてくる
外に出ると自分が行きたい方向へと手を引っ張っていく
少し高い体温
小さい手のひら
そんなぬくもりを懐かしむ日はそう遠くないかもしれない
揺れるキャンドル
アロマキャンドルを買ったものの火を着ける道具が無いことに気が付いた。
数日後、買い物に出た際に100円ショップで使い切りのライターを買ってきた。
火をつける道具を持っていなかった。
キャンプもしないし、花火もしないし、ケーキにろうそくをつける事もしばらくしていなかったことに気づく。
アロマキャンドルを楽しむ余裕ができた日々。
今年のクリスマスはキャンドルの灯りでごちそうを楽しもうかと思う。
光の回廊と聞いて思い浮かべた景色があった。
金沢にある鈴木大拙館の中庭だ。
設計は数々の美術館を手掛けてきた谷口吉生。
端正で美しい作風で知られている。
金沢へ行くと金沢21世紀美術館と共にこの建物に足を運ぶ。
展示室のある棟と棟の間に水を張った「水鏡の庭」と呼ばれる中庭があり、それを取り囲むように回廊がある。
水面に反射する光が回廊の屋根や壁に映り、揺らめく。
その日の天候や風の向きによって変わる光の回廊。
静かに自分と向き合える。
そんな空間なのだ。