長い長い梅雨が明けた
空は晴天
入道雲が、夏の訪れを告げる
遥か遠くから雷が、蝉の声も追いかける
今年は暑くなりそうだ
夜になり、気晴らしに外を歩く
川沿いの道に、黄緑の光が舞い込んだ
ホタルか……
今年の夏は、良い年になりそうだな……
暫し余韻に酔いしれた
ー夏の気配ー
まだ見ぬ世界とは、どこだろうか?
海外だろうか?秘境だろうか?
まだ知られていない海底の奥深くだろうか?
気付きもしない地球のどこか
知っているようで
まだ知られていない世界が、地球には広がっている
そこへ行くには、きっと勇気がいることだろう
想像も出来ない難解にも、巡り会うことだろう
それでも、行くというのか……
私には、決心がつかない
死にたくはない
ーまだ見ぬ世界へ!ー
聞こえない
何を言いたいの? 何を伝えたいの?
何も分からない 分からないけど 教えて欲しいの
あなたが最後に残したメッセージを……
目の前には、無惨にも殺された変死体が残されていた
犯人を目撃した人はいない
監視カメラの情報もない
犯人を知るのは、残された遺体のみ
この難解事件を聞き届け、謎を解くのは、アナタかもしれない
ー最後の声ー
普段の何気ない行動に
愛が隠れてるとも知らずに
はね除け、粗末に扱う人たち
言葉にも、声にも
愛は溢れているというのに
粗末に扱っては、邪険にする
せっかくの言葉、せっかくの愛
大事に使っていきたい
ー小さな愛ー
空は、青、赤、黄、灰色、黒、太陽、星、月、虹……
様々な色を魅せてくれる
どんな絵の具にも適わない、幻想的なキャンパスが
常にそこにはあるのに、見上げようともしない
人々は時間に追われ、自身に追われ
空を眺めてる余裕なんて、これっぽっちもないんだ
空はこんなにも綺麗なのに
見過ごしては、心を荒んでく
空はこんなにも清らかなのに
見過ごしては、悲鳴を上げる
空はこんなにも、こんなにも素晴らしいのに
どうして人々は、忘れ去ってしまうのだろう
綺麗な景色は、いつもすぐそばにあるのに
ー空はこんなにもー