【済】2025/11/23 「手放した時間」

高校3年生の頃、スクールカウンセリングに通っていた。

大学受験で出願していた大学は全て受け終わり、全落ち。
センター利用の結果待ちだった。
もしかしたらセンター利用も引っかからずに浪人するかもしれないけれど、当時は勉強し続ける気力は正直残っていなかった。
という状態で、カウンセラーの先生にこう言った。

「丸一日も勉強をしなかったら終わると思うんです」

カウンセラーの先生は
「一日勉強しなくたってすぐに学力が落ちる訳じゃないと思うけど、＊＊さん（私の名前）はどうしてそう思うの？」
と、尋ねてくれた。

「みんな当たり前のように毎日勉強しているから学力面で差をつけられるっていうのもそうですが、勉強しない日を作ると糸が切れてしまうような気がして。その後にいざ浪人ってなった時、自分に甘えてしまってもう勉強できなくなるのかなと思うと怖いです」

自称進学校。学歴や頭の良さで人権が決まる。
当たり前のようにほとんどの人が国公立大学を目指し、第一志望が私立大学というだけで先生からも下に見られる。
こんな狭い世界が全てだと思っていたんでしょうね。

話し合った結果、全く勉強をしないより毎日負荷の軽い勉強したほうが逆に精神的に良いのではという結論に至り、システム英単語（シス単）を見るだけでもやってみることになった。

無事、センター利用で大学に合格。
やっと勉強から解放される、と思った。

でも、全く勉強しない日があるとそわそわして不安に襲われたのだ。
それに、勉強以外何をすれば良いのか分からなかった。

大学受験が終わった後から大学入学までのメンタル安定剤も、シス単になった。
1時間くらいシス単の勉強をすると、なぜだか心が安定するような気がしていた。

これまで勉強に充てていた時間の残りは全て、ピアノを弾くことに費やした。
やりたいこと、当時はピアノ以外何も思いつかなかった。

最近、「毎日ピアノを弾かないと何かが壊れる」と感じることがある。
強迫観念だとは、分かっている。
弾きたくない時でも、弾かずにはいられないと思ってしまう。

この出来事が関係しているのかもしれない。
勉強から解放されて真っ先にやりたいと思ったのが、ピアノだった。
自分であることを保つための何か？なのかな。
別に、ピアノを弾かなくても自分では無くなるわけじゃないし、何も壊れないのにね。

今日はコーヒーを4杯飲んで眠れず、ただいま深夜3時半。
ベッドでふと当時のことを思い出したので、忘れないうちにと書いてみた。

【後で書きます…！】
2025/11/22 「紅の記憶」

【後で書きます…！】
2025/11/20 「見えない未来へ」

【後で書きます…！】
2025/11/18 「記憶のランタン」

【後で書きます…！】
2025/11/15 「ささやかな約束」