〈上手くいかなくたっていい〉
人生は苦である。生きるに値しない。無意味である。
しかし、だからと言って、
容易に人生を終わらせることができない。
自死するほど精神が追い詰めらることもなく、
勇気もなく、だからと言って、人生に価値を創造することが「正」というような思想に乗ることはない。
食って寝る。以上。それでいいなら、そのままで。
なんだか腑に落ちないのなら、
こういうのはどうだろうか。
人生は苦である。生きるに値しない。無意味である。
それ故、人生とは死ぬまでの暇つぶし。遊べばよい。
悲しみも怒りも虚しさも、噛み噛み噛み。
辛くて辛くて辛くて、死にたい死にたい死にたい。
それも噛み噛み噛み。
あの辛さは何だったのだろう。今はこんなに元気なのに。拍子抜け。それも噛み噛み噛み。
童心に帰って旧友と笑い笑い笑い。さあ噛み噛み噛み。
あんなに死にたがっていたのに、あんなに人生は無意味と言っていたのに、まだ生きたいと、今際の際に。
それも一興。噛み噛み噛み。
何?芯が無いだって?それも噛み噛み噛み。
いいや、芯ならあるさ。人生は、無意味!
〈私の名前〉
気づきました。
このお題、昨年と同じです。
昨年の同じ日に、出されたものです。
……おもしろい。
―――――――――――――――
私の名前は、ひとつ、説明が要ります。
名字が少々特殊でして。
いや、なんてことは無いのですよ、
国が変われば腐るほど聞く名ですから。
でもね、ここじゃあ、ひとつ、説明しておきたくなるのです。
―――私は、あなた方と一緒です。なんら変わりありません。同じです―――
……今のところ、上手くいっておりませんね。
〈後悔〉
この泥くさいものが嫌いです。
いつもついてまわってきます。
これが無ければ困るのでしょうが、
今の私にとっては最早一切の元凶です。
常に私についていますが、
私がそれと分かり合えたことなど無く、
どんなときも思い通りにいきません。
私は其奴を締めあげます。
___私の、言葉を。
「ありがとう」
もう此処にはいない君へ
二度と会えない君へ
どうしたって言葉が伝わらない、君へ
いつもそばにいてくれた、君へ
もう会えないさ。天国なんて、死後の世界なんて、
ないんだから。
仮にね、会えたとしよう。
でもね、君に言葉は伝わらないさ。
そうならば、私は君を、優しく撫でよう。
愛しい君へ、ありがとう、そう呟きながら。
〈大切なもの〉
顔も名前も知らない現実味を帯びた大衆相手に勝手に不安を感じたときの自我。
逆張りになりそうなのは気をつけるが、自分らしくいたいなあ……これからも、ね。
そういう生き方の選択を、私は確固たる自我のもと、行いたい。
…………"自我"とはなにか、ということの考察はまた今度……。