〈たまには〉
ロウバイ、狼狽。
漂う、仕合わせ者の、貴方に、さあ。
思考の片鱗を、ご共有。
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分かったぞ、この堕落者。お前は、安心したのだ。自分が皆皆に愛されているとついに分かって、
胸を撫で下ろしたのである。
全て止まったのだ。葛藤も自己嫌悪も。今現在どこの集団にも属さない私は、体裁を気にすることもなし、双眼を恐れることもなし。私は今、最も自由なのである。一人の人にして見事に独り。私はそろそろ、マズローの欲求階層説の最上層・自己実現の欲求を抱きそして満たさねばならない。もう十八だ。現行民法上大人なのだ。自律しなければならない。
ニーチェの「力への意志」を持たねばならぬ。私の、私的理想像を描き目指さねばならぬ。生きる意味を問うことを止めてはならぬ。生命の尊さと儚さと、人間の美しさと残酷さを、忘れてはならぬ。
偏ってはならぬ。中庸を目指さねばならぬ。
死を遠ざけてはならぬ。生の一部のそれを、愛しく思う。
帰着点を求めているわけでなし。ふわりふわり。
自分の哲学を終わらせてはいけません。
〈ひなまつり〉
私は、この日、
自分のために、祝うのではなく、
自分のために、ちらし寿司を食べるのではなく、
自分のために、雛あられのチョコ味を狙うのではなく、
母が、喜ぶんです。
私の、成長を。
寂しそうに、嬉しそうに、
笑うんです。
〈欲望〉
自分の可能性に自分で蓋をしたくない。
自惚れでもなんでもいい。
自分の潜在能力があることに賭けて信じて__
〈遠くの街へ〉
もっともっと、彼らを愛せばよかった。
もっともっと、彼らを信じればよかった。
もっともっと、彼らを大切にすればよかった。
そう思うほど、彼らは最高です。愛しているのです。大好きなのです。
私は、予想よりも遥かに、愛されています。
とても嬉しいのです。見ていてくれて、ありがとう。
また会う日まで。
厳粛な卒業式にて、終えん。
〈物憂げな空〉
神さまに、お祈りしました。
明日は大事な日なのです。どうか、私をお許しください、と。
神さまに、お祈りしました。
私の行いを、お赦しください、と。
心が軽くなりますね。
あの、武勇で有名な御仁が祀られており、
猛々しい龍の装飾がある、神殿に向かって。
あの、学問に優れたお方が祀られており、
梅の花の装飾がある、祠に向かって……
その日は雨でした。雫は、とても冷たい。
誰よりも、どの神さまよりも、神々しい存在は、
天。
御天道様ですよ。
私は、まだ、御天道様には、赦しを乞いません。
まだ、まだ……