風に身をまかせフラりと遠くへ消えてしまいたい時もある。
世界が自分という人間を忘れ去らないかなって。

「おうち時間でやりたいことかー」
「んー、なかなか難しい質問ですね」
「でもまぁ僕は休日に家族と過ごす何気ない日常が一番ですかね」
「パパ起こしてきて」
「はーい」
「パパ起きて！！」
「んー、もう少しだけ寝かせて」
「もうご飯できるよー、そろそろ起きてー」
「そうだよ！パパ！一緒に食べよう！食べ終わったらまた一緒にゲームしようよ！」

看守「また独り言か？消灯の時間はとっくに過ぎてるんだから静かにしろ。もうお前に家族はいないだろ。」

つらい、きつい、ずっと子供のままでいい。
そう思って生きていた。
そんな私も結婚し、出産を経験しママになった。
可愛く愛おしい我が子。
泣き言ばかりも言ってられない。
胸を張って言えるように生きていかなきゃ。
この子供のママですってね。