「き、きみは、あの時の」
『き、きみは、あの時のぉ』
「いよいよ分からなくなってきた。あの日に出会ったのは別人だったなんて信じられない」
『いよいよ分からなくなってきた。あの日に出会ったのは別人だったなんて信じられない。 いや、バレバレ別人だったよねぇ』
「高円寺君の推理は当たるから信じて話してみて、オレもなんでも手伝うからさ」
『高円寺君の推理は当たるから信じて話してみて、オレもなんでも手伝うからさ。 いやいやいい奴すぎるでしょ』
「うっ、ま、まさかお前がぁ」
『うっ、ま、まさかお前がぁ』
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加賀谷くんの初めて役をもらえたドラマを観てる。
クラスの同級生だった。
面白くて天然でやさしくて
こっそり片想いしてた。
今は推しになりました!
端役で出番は少ないけど
繰り返し見てるからアフレコできるほどセリフ覚えちゃったよ。
ドラマの途中で殺されちゃうから死ぬ手前で引き返し、またヒロインとの出会いから観るの。
「き、きみは、あの時の」
『き、きみは、あの時のっ』
「いよいよ分からなくなってきた。あの日に出会ったのは別人だったなんて信じられない」
『いよいよ分からなくなってきた。あの日に出会ったのは別人だったなんて信じられない。 この表情いいねぇ』
「高円寺君の推理は当たるから信じて話してみて、オレもなんでも手伝うからさ」
『高円寺君の推理は当たるから信じて話してみて、オレもなんでも手伝うからさ。 信じるのもいいけどぉけどもぉ』
「うっ、ま、まさかお前がぁ」
『うっ、ま、まさかお前がぁ』
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【終わらない物語】
「お母さん、喉が渇いたよぉ」
「お母しゃん、おなかがすいちゃ」
腕の中で震えながらささやくように訴えてくる子供たち
平和な国だった
ある朝、子供達の幼稚園と小学校登校への準備で慌ただしくしている中、テレビから流れるワイドショーが臨時ニュースに切り替わり隣国が攻めてきたと都市が黒煙に包まれている映像が映し出された
最初は現実味がなく
テレビからは緊迫したアナウンサーの声が部屋に響いているのに
窓から見える風景はいつもと変わらず快晴でのどかで平和だった
夕日が映える瓦礫の中に隠れて子供たちを抱きしめている
リュックに詰めた食料も尽きた
爆音に子供たちの耳を塞ぎ耐える
「お母さん、喉が渇いたよぉ」
「お母しゃん、おなかがすいちゃ」
折れてしまった私の腕の中で震えながらささやくように訴えてくる
「明日はきっとお父さんが迎えに来て見つけてくれる。そしてお母さんがあったかくて甘いホットケーキとミルクココアを作ってあげるからね」
上の子は薄く微笑み、下の子は目を輝かせ笑顔になった
月を眺めながら子供たちはやがて眠りについた
子供たちを折れていない方の腕でそっと抱きしめなおし
瓦礫の隙間から夜空を見上げる
明るく星々が輝き美しかった
夜は静寂に包まれ
平和だった
【やさしい嘘】
今夜初めてこのアプリを開いた
テーマを書いてみる前に
皆さんの作品を次々と眺めてみた
自由さと癒しを感じた
スマホのメモに綴っていても
味気なく続かなかった
ここなら書く孤独を
感じなくてすむかも
これから毎夜ベッドの中で
瞳を閉じて軽く深呼吸をひとつ
ゆっくり瞳を開き
テーマをきっかけに
徒然になるままに
文字の世界に浸りたいと思う
【瞳をとじて】
水城(みずき)みゃん