れもん

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7/16/2025, 8:37:03 PM

真昼の夢

真夏の太陽が照りつける正午、
日の光はカーテンでも遮れきれず。
そんなほんのり明るい寝室の、
エアコンが一生懸命に送る風下で、
うつらうつらと眠りについた。
エアコンをつけたばかりの室内は、
熱々のシチューを冷蔵庫に入れたばかりの感じ。

少し暑い日に見た夢は、
砂漠の中に咲いた向日葵畑が
蜃気楼で揺れている。
そんな景色だった。

1時間ほど眠って、
覚醒したばかりの瞳が映す天井は。
まだぼんやりと揺れていた。

ふと隣を見ると、
小さな寝息を立てて眠る
愛しい小さな娘。
少し暑いのか、顔に張り付いた髪の毛とは裏腹に、
寝顔はとても穏やかで、
どんな夢を見ているのかな?
と、ちょっと想像してみたり。

7/15/2025, 6:17:08 PM

二人だけの。

子どもが寝静まった後、
夫婦二人だけの晩酌の時間が始まる。

家族が増えることはとても幸せなことで、
でも、子供を育てるということはとても大変なことで、
心身ともに疲れ果てている毎日。
ただただ、怒涛の毎日をこなしてゆく。

人は余裕が無くなると、
他人を思いやる心がすり減っていくもので、
私たち夫婦も、互いを思いやる心を
いつの間にか忘れそうになっていた。

“ゆとり世代“などと、世間は揶揄したりするが、
人にゆとりは必要だと思う。
人を思いやり、人に優しくするためには、
自分の心にゆとりが無いと無理だから。

そんな、心のゆとりを持つための、
夫婦二人だけの時間。
「お疲れ様」の小さな乾杯で、
日頃の疲れを、ワインと一緒に喉に流し込む。
この時だけは母の仮面を少し脇に置き、
くだらない話をして笑う。
そんな些細なことが、明日の活力につながってゆく。

7/14/2025, 1:05:39 PM



夏は私が最も愛する季節だ。

夏休み、夏祭り、花火、川遊び、プール
夏のイベントもさることながら、
向日葵の大輪、入道雲、蝉の鳴き声、
青々とした木々、ラムネのビー玉、風鈴の音色、
浴衣、エアコンの冷風、かき氷の冷たい舌触り、
夏を彩るちょっとしたことで、
私の心はわくわくする。

私の周りは、夏を嫌う人の方が多い。
気持ちは分からなくもない。
確かに私も夏の嫌な部分はある。
たくさんの虫、汗ばんでベタつく肌、
人のやる気を削ぐ暑さ...
特に近年の夏の暑さは異常だ。
数分外で作業するだけで、汗が滴り落ちる。

ふと、私の子供の頃はこんなに暑かったかな
なんて考えてみる。
夏休み、ほとんど毎日友達と
自転車で走り回っていた、あの夏。
キラキラした思い出の中の夏休み。
今はギラギラと形容するのがふさわしい気がする。

異常な暑さだが、それでも私は夏が好きだ。
毎年夏が来るたびにどうしようもなく心が高鳴ってしまう。
今年はどんな夏らしいことをしようかな。
帰宅途中の向日葵を横目に、そんなことを考えた。

7/13/2025, 3:05:22 PM

隠された真実

私は基本的に隠しごとは苦手だ。
自分の気持ちは赤裸々に誰にでも吐き出したい衝動に駆られる。
嬉しいことも、悲しいことも。
何かを隠すことは、どこか後ろめたい感情があって
悪いことをしているような気持ちになる。
何か大事なことを隠したままにしていると、
ずっと心の内にモヤモヤしたものが残っている。

何かを隠し続けられる人は、すごいと思う。
だって何かを一人で抱え続けている、ということだから。
きっととても我慢強い人なんだろうな。私にはできない。

私は周りと喜びも悲しみも分かち合って、
色んなことを話したいと感じる。
それが自然なことだと感じる。

例えば、私には一歳になる娘がいる。
とても愛しく可愛い娘で、心から愛しているけど、
育休を取った一年間は、正直に言うととても辛かった。
仕事が好きな私は、仕事からも離れ、
会話ができない赤ちゃんと二人きりで過ごす。
泣かれても、どうして泣いているのか分からない。
オムツを変えて、ミルクを飲ますことだけを考える日々は、
これまでの生活と比べると、大変で、物足りなく、
幸せである一方で、孤独で、悲しかった。
恐らく、この感覚に共感してくれる人は多々いると思うが、
それを口にすることに抵抗がある人もまた、多いのではないかと思う。
可愛い赤ちゃんがいることが、辛いだなんて、
そんなことを言ったらバチが当たるような、
母親失格であるような、そんな気がしてしまうから。
だからみんな、幸せ、だと言う。
それも一種の隠し事なのかもしれない。

SNS上でキラキラしてる人達も、
きっと現実では苦しいことにたくさん直面している。
みんな、自分を偽りながら生きている。
本当の真実は、自分の心しか知らない。知り得ない。