10/10/2024, 10:53:12 AM
語る資格などないのだと
自分が弱いだけなのだと
理由をつけて、意地を張る
独り頬を濡らした理由を
本当はただ
聞いてくれる人などいないだけ、なんて
『涙の理由』
10/8/2024, 6:24:36 PM
あ、と頭が瞬間的に覚めれば
座る暇もなく家を出た
乗り込んだ電車
人と人のあいだ、その空白を埋める
揺れる体
流れる風景
まだ今日は始まったばかり
『束の間の休息』
10/7/2024, 1:50:34 PM
前を見据えて、拳を握って
奥歯をかみ締めて、踏ん張って
そうして何かを超えていけと
そうすれば何かが変えられると
けれど
目を閉じて、手のひらは震えて
奥歯が軋んで、結局足まで力む気力もないまま
またひとつ後悔を積み上げる
『力を込めて』
10/6/2024, 10:58:09 AM
過去を振り返ったところで
何も得られやしないのに
思い出は慰めてはくれない
それでも縋りたくなる、あの頃
虚しくても、それでも
あの日々はたしかに
愛おしかったんだ
『過ぎた日を想う』
10/5/2024, 6:10:21 PM
上を見上げたところで
明日の運勢など見えないけれど
それでもあの空に
陽は昇るから
『星座』