88日目

雨が降るのが楽しみだった
だって虹が出るから
今日こそ虹の根元をみるぞ！
あの頃はそう言って無邪気に駆け回っていた

雨が降るのが嬉しかった
だって泣いていても誤魔化せるから
傘をさせば誰も近づいてこないから
今の僕にはもう青空は眩しすぎる

87日目


衣替えの季節、半袖になる人々
相変わらず長袖の君
その下には何が隠れているのだろう
君は一体何を隠しているのだろう
知りたいのに、守りたいのに
この行為が君を傷つけてしまわないか
そんなことが頭をよぎり今日も言葉を飲み込んでしまう

86日目


本当ってなんだろう
本物ってなんだろう
正解なんて分からないけど
この気持ちだけは嘘じゃない
そう思いたい

85日目


カンカンと照りつける日差しに

噎せ返るような暑さ

景色はゆらぎ

どこからともなく水が現れ逃げていく

遂に暑さで幻覚でも見えるようになったのか？


瞬間、世界が傾き目の前に地面が現れた

84日目


むせ返るような熱気

汗ばむ身体

もくもくと湧く入道雲

どこからともなく夏の匂いがした