3/16/2025, 10:31:09 AM
67日目
薄暗い公園に香る春の匂い
もうこんな季節か
来始めた頃は紅葉が綺麗だったというのに
僅かに膨らんだ蕾を仰ぎながら
手にしたビールを煽る
家々から聞こえる話し声と
漂ってくる夕飯の匂いに虚しさを覚え
冷めきった家へと足を向けた
1/27/2025, 10:33:46 AM
66日目
送信ボタンに伸ばした指が微かに震える
迷惑じゃないだろうか
今の関係が崩れないだろうか
スマホを置いて自問する
迷惑かなんてわからないじゃないか
今のままでいいのだろうか
そうしてなけなしの勇気を振り絞りボタンを押した
「2人でご飯に行きませんか」
12/14/2024, 2:29:12 PM
65日目
その光は果たして僕を照らしているのだろうか───
街に煌めく明かり
照らされる木々と幸せそうな顔
彼らの無邪気な笑い声と表情に
彼ら自身が光っているような錯覚さえ覚えた
同じ道を歩いているはずなのに
同じ道を歩いてきたはずなのに
彼らにだけスポットライトが当たっている
そんな感覚がした
12/8/2024, 10:35:24 AM
64日目
「ありがとう、いつも一緒にいてくれて」
"ごめんね、いつもついてきちゃって''
「プレゼント用意してくれたの!?ありがとう!」
''センスないからこんなものしか用意できなくてごめん...''
こんなにも嬉しいのに感謝してるのに
君はいつだって申し訳なさそうにしている
この気持ちが真っ直ぐ伝わればいいのに
12/4/2024, 2:18:22 PM
63日目
夢か現か幻か───
微睡みの中、遠くから懐かしい声が聞こえる
「ーーくん!ーーて」
何度も聞いたはずなのに輪郭の朧げな声
僕はなんとなく返事をし、声のする方に向かった
はずなのに辿り着かない
幾度足を動かしても声は近づかない
そうこうするうちに意識が覚醒する
───なにか大切なことを忘れている気がする