7日目
静寂の自室
僕が僕になれる時間
何時だって、昼だって僕は「僕」だ
でもそれは本当の僕ではない
仮面を被って着飾って
平気なフリして笑っている
そうして「僕」は僕がわからなくなる
自室に帰ると涙が込み上げる
泣いているのは僕だろうか「僕」だろうか
真夜中の冷たさに、静寂に溺れたい
6日目
愛していればなんでも出来ると思っていた
何にでもなれる気がしていた
愛には見返りがない
いや、見返りを求めないのが愛と言うべきか
それでも追いかけるのは楽しかった
愛する気持ちだけを持って
純粋に、一途に、真っ直ぐ追いかけた
そうして辿り着いたのは荒野だった
あんなに愛していたはずなのに
手に入れてみればちっぽけで
これ以上愛せるかわからなくなっていた
手に入らないからこそ美しい
自分のものにならないからこそ愛せるのだ
だから愛があれば何でもできるし何も手に入らない
5日目
僕は何処を歩いているのだろう
いつからか足元が見えなくなった
正しさの上を歩いていたはずなのに
優しさの上を歩きたかったはずなのに
いつしか人の波に押され道に迷っていた
だから僕は一生懸命人波を抜け出した
自分自身の道を歩くために
自然体の自分でいるために
弱々しくも心になびく風を感じ
感情の赴くままに歩いていきたい
4日目
愛を謳って哀を詠った
iを嘆いて愛を叫んだ
僕らの世界ただただ曖昧
変わり映えのない虚ろな世界
交わることない僕らの未来
分かち合えないことに後悔
やるせないのは僕だけかい?
恋に恋して来いと願った
故意に恋して愛を願った
3日目
「私」が生まれたのは中学2年生の頃だ
言葉を綴りたかった私は何気なくとあるアプリを始めた
画像に文字入れをするアプリ
それは詩や歌詞画の多いInstagramのようなものだ
そこで私はとある人と出会った
名前も知らない彼女
彼女は優しい言葉を綴っていた
儚い詩を詠んでいた
「私」の「姉」になってくれた
何不自由なかった子供時代
それでも「私」の居場所は彼女の傍であった
彼女の言葉が私を救ってくれた
掬いだしてくれた
彼女は今何をしているだろうか
もしかしたらもう何処にも居ないのかもしれない
それでも彼女に届けばと
かつての私のような誰かに言葉が届けばと
今日も拙い文章を綴っている