NoName

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9/14/2025, 11:57:10 AM

「あっ!見て見てこころ!今日満月じゃん!!」
「ほんとだ〜。」
彼女…月野灯莉は窓の外を眺め、そう言った。まぁ、眺めるというほど風情のあるものではなかったが。
「満月っていいよね〜。なんかこう…闇夜の中で上から照らして私たちを引っ張ってくれる…というか、導いてくれる感じする!」
「それってなんか灯莉みたいだね。」
「えっ、そう?」
「うん。私、灯莉のおかげでこんな楽しくできてると思う。灯莉がいなかったら…。」
灯莉は暗い暗い、深い深い闇の中から私を引っ張り出して…導いてくれた存在だ。彼女がいなかったら私はとっくの昔に自ら命を絶っていたかもしれない。…いや、“あの人達“に殺されていたかもしれないが。
「ねぇ、灯莉。」
「なぁに?」
「私を…私を“あの人達“から救ってくれてありがとう。」
「?うーん、正直私、よくわかってないんだけど…どういたしまして?」
「んふふっ」
「んもぅ笑わないでよこころぉ!」
「だって…ふふっ。」
「…ほんと、ありがとうね。」

今宵も月は綺麗だ

9/14/2025, 8:41:01 AM

今日は快晴。
昨日まで降っていた雨が嘘みたいな青空が僕たちを見下ろしている。アスファルトの地面には水溜まりが空を反射していた。
「おーはよっ!」
普段のように学校へ向かうため家を出て歩いていると、また普段のように彼女が声をかけてきた。おはようと返すと彼女は向日葵のように明るい笑みを浮かべ、僕の隣についた。