二酸化炭素。

Open App
11/2/2022, 5:11:44 PM

「眠りにつく前に」

睡魔が眠りの世界へと誘う。
波の様に現実と夢の中をあっちこっち。
もう起きられない。目が開かない…。
瞳が閉じようとしたその瞬間、ふと思い出した。

手付かずのノートを開いて課題を半分だけでも、と思いながら進める。眠気と闘いながら課題に挑むと頭がモールス信号の様にSOSを求めてくる。

もう限界だ…。
コテンっとベッドに倒れた俺はその温もりを全く知らなかった。
考えようともしなかった。
深く沈む身体と安らぐ精神。
あぁ、そういう事か。
俺はきっと、疲れてたんだな。
おやすみ、頑張り屋の俺。

10/24/2022, 1:56:37 PM

「行かないで」

今日も終わる。
君が手を振って別れを告げた。
君の後ろ姿が段々と小さく見える。
その光景が寂しくて目頭が熱くなってきた。
泣いちゃダメ…。

分かっているのに言葉が、感情が、訴えている。

またいつ会えるの…?

ポツリと浮かんだ疑問が夜の闇に消えてゆく。
お願いだから…と伸ばした手は虚空を掴んだ。
本当は言いたかったよ。
行かないで

10/17/2022, 3:34:58 PM

「忘れたくても忘れられない」

君が初めて恋愛相談をして来た。
知らない男の子。
名前すらピンと来なかった。

けれど私は話を合わせる。
君の隣に居られるように必死になって、それが憧れなのか、恋愛感情なのかは分からない。
ただ、隣に居たかっただけなんだ。

君は誰にでも好きって言う癖がある。
お願いだから
私には冗談でも好きって言わないで

君とは何かが違う。
それが分からない。
だけどきっとこれは、君と私の間には境界線が引かれているんだ。

草原に何気に咲いていた
たんぽぽを拾ってちぎってみた。
まるで私達のように
たんぽぽは儚くヒラヒラと落ちてった。

そうこれが、忘れたくても忘れられない最初で最後の君との思い出だ。

10/16/2022, 1:15:11 PM

「やわらかな光」

どうしよう。
何もかも捨てて、君と逃げ出したい。
そう思った昼間。

真面目な君が「ダメだよ…」と呟く。
私はずるいから聞かないフリした。
このまま2人でどこまでも行こう。

陽が私達を照らす。
君の軟らかな手を握ってどこまでも走った。
疲れて木陰で休憩してるこの時間が好きだ。

君の脚から伝わる温かな温もり
優しくて落ち着く声
木陰から差し込む陽の光が暖かくて眠ってしまった。
あぁ、もう私はこのまま永久に眠りたい。

全て忘れて君と2人で。

10/15/2022, 3:08:59 PM

「鋭い眼差し」

好きで堪らない。
誰にも盗られたくない。
君を独り占めしたい。
艶やかな長い髪、白い肌、可愛い目、潤った唇。

私が好きな君なのに。
なんでだろう。
君が他の人と話すと胸がザワつく。
気持ちが落ち着かない。

君と話すあいつが嫌いだ。
「そろそろ行こっか」
そう言って君をあいつから遠ざける。
そして私はあいつを睨みつけた。

酷く醜い歪んだ感情と目つきで

Next