question
「生きる、死ぬとはどういうことなのか」
きっとこの問いは誰しもは一度は思ったことがある…訳ではないだろうが似たようなことは思ったことがあるのではないのだろうか。
「寿命が尽きたら死ぬ。この世に生まれた瞬間から生きる。」
というのが一般的な考えだと私は思う。
確かにそれも一理あると思う。しかし私はこう考える。
「自分にとっての楽しみ、生きがいを追い続けるのが生きるということだ。」
赤ちゃんはまだ生まれたばかりなのでこの世の娯楽を知らない。だからと言って死んでいるという訳ではないと思う。なぜなら、生まれて一番に追い続けるものは親の存在であると思うからだ。
やはり、人は、生き物は、何かを追い続けるものがなくなると感情がなくなりぼーっとして息をしていくことになる。果たしてそれは本当に生きていると思えるのだろうか。
感性は人それぞれなので、私の意見を押し通すようなことはしない。でもこれだけは聞いてほしい。
「追い続けるものがあるときっと、君の人生は大きく変わるだろう。新たなものに出会えるだろう。」
君の寿命が尽きる時、生きててよかった。楽しかったと思えるような人生であることを私は願う。
約束
「また、会おうな」
卒業式。君とは違う高校。
正直もう会えないだろうと思っている。なのに君は…
なぜそんなに、自信満々に約束を言えるのだろうか。
「…守れない約束かもしれないのに。」
「……。俺が会いにいく。」
「えっ、?!」
心の中で思っただけのはずが言葉に出ていたようだ。
「約束…。絶対守る。」
そう断言し切れる君は、私の目に眩しく映った。
(約束。気長に待つのも悪くないか。)
ひらり
君達のところへひらりと舞い降りたそれは…。
それぞれ違い、それは君にとって
かけがえのないものになるだろう。
生涯、君の助けとなるだろう。
だから、失くすようなことはしたらダメだぞ。
誰かしら?
私はいつも放課後、屋上に来てみんなの声を聞くのが好きだ。
部活動生の声。
吹奏楽部の楽器の音。
合唱部の透き通る声。
帰宅する生徒の笑い声。
私はみんなの音を聞く時間がとても心地よい。
ガチャッ
(あれ?ここに来る人はいないはず…。誰かしら?)
「ヤッホー!いっつもここにいる人影ってお前だったんな。」
そこにはなぜか君がいた。
芽吹の時
とうとう芽吹の時が来てしまった。
涼しい爽やかな風が私の体を掠めていく。
あなたはこの風は心地よいと感じるかもしれない。
でも私はあの温もりをまだ感じていたかった。
…土の中にいたかったのに…
でも、案外外も心地いい…かも?
わたしの心に新しい気持ちが芽吹いた。
(これが最初で最後の感覚だけどね。)