#雪の静寂
この静寂を前にするとイヤでも記憶が蘇る
出会って、惹かれて、重なって、
ケンカして、離れて、また寄り添って、
永遠を誓って、喜びが二倍三倍になって、
このままがずっと続くと、人は永遠だと
本当に思ってた……。
いつもの朝、いつもの日常、いつもの冬
音もなく降り積もる白い悪魔
その中で鳴った着信音。
#君が見た夢
「先生、とうとう…、完成しましたね。これで、たくさんの人の命が繋がります。先生は、教科書に名前が載るかも知れません。」
「……いや、もしそうなったとしても、僕は辞退するよ。この研究は、友人である彼からバトンを繋いでもらったものだし、彼の前にも幾人もの先達者からの贈り物の結晶だ。人が、一人でなし得ることには限界がある。」
#ぬくもりの記憶
事後の気だるさを消す様に、
肺いっぱいに吸い込んだ
煙を溜息とともに吐き出す…。
「ねぇ、前から気になってたんだけど」
甘ったるい声に俺の中の何かが反応するが
無視して耳を傾ける。
「何でピアスもタトゥーもそんなに入れるの?」
「人生、痛みでしか愛情感じたこと無いから」
そう言った俺を、静かに抱きしめた。
#白い吐息
今日の月は、低くとても大きな月だ。
それに、みたらし団子のような色合いをしている。
その月を眺めながら、夜の街を歩いていると、
涙が一粒ポロリ
はぁ…ッ
#祈りの果て
神様、私はあなたの敬虔なる信徒です。
どうか私の願いをお聞きください。
贅沢は申しません。
衣食住があり、
(衣=ユニクロ)
(食=オーガニック希望)
(住=新築、オートロック)
やりがいのある仕事をし、
(在宅勤務のプログラマーとかカッコいい)
それなりの金銭を稼ぎ、
(年収800万とか…)
適齢期になれば結婚し、
(美女!!体重40キロ台!!)
子どもを二人もうけ、
(男の子にはサッカー、女の子はピアノだ)
成人までしっかり育て上げ、
(反抗期…?そんなのあるわけ無いwww)
巣立った後、孫を抱かせてもらう。
(完璧な人生計画だ!!)
それなのに、なぜ未だに独り身なのでしょう!!