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6/7/2025, 12:55:39 PM

#夢見る少女のように


『ま、さきッさん…?真希さん!!来てくれたの?やっと、来てくれたのね。私待ってたのよ』

『……母さん、俺はまきだよ。あんたの息子の…、真希だよ』


このセリフを何度口にしたことだろう。


小さい時は、まだ正気に戻る間も長かった、


この頃、俺は似てきたのだろう。


来もしない、父親とは名ばかりのクズに………


ただ、母の顔を見ると、言えなかった。


その瞳はまるで、夢見る少女のようで

6/2/2025, 11:47:29 AM

#傘の中の秘密


  テストが近づくと立ち寄る町の図書室…


    窓から見える景色は、一面のアジサイ


      ふっと視線を上げた先に、


    話したことのないクラスメイト


   わざわざ雨の中、紫陽花を見に来たのかと


     手元に視線を戻そうとした一瞬、


      涙が流れるのを見てしまった。


   慌てて顔を上げるが、もうその顔は深く


        傘に隠れていた

5/26/2025, 9:41:16 AM

#やさしい雨音


その人は、いつも狙いを定めたように


泣きたい時にやってくる…


雨が当たると、


大げさなほど大きな音がなる


傘をさして

5/16/2025, 4:38:18 AM

#光輝け、暗闇で

人生において、幸と不幸は半々に来る…


この言葉を借りるのなら、私の人生の前半は


それは、それは、順風満帆で輝かしかった事だろう。


両親ともに高学歴、生まれたときから何不自由なく


食べたいもの、習いたい事、欲しいもの、


すべて手にしてきた。 それが崩れたのは、


突然の両親の死…。大学を卒業したばかり


だが、それなりの資産を残してくれていたので、


初めは困らなかった。はじめは………


20代、就職したがすぐに退職。
          資産があると遊び呆けた

30代、金目当てにつるんでいた奴らを切った。
            資産は半分になってた

40代、そろそろ結婚を考えるかという頃には、
   資産も人も社会経験も何も手元に残ってない
 

50代、資産も底をつき、自宅さえ差し押さえになった
        

    しかし、人生の終わりはまだ遠い


今、自分の半分の歳の子に恥をかき捨て、教えを請う

3/6/2025, 12:32:25 PM

#風が運ぶもの


      いつもならスムーズに進む道



  『スミマセン…なんだか混んでるみたいで』



    『たまにはこんな事もありますよ』 



         そういえば、



       『日本までは何をしに?』



         『春を届けに』



     皆さん、もうすぐ春が届きますよ


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