MiL

Open App
1/18/2026, 2:52:40 AM

#木枯らし

     “木枯らし、木枯らし、寒い道

     焚き火だ、焚き火だ、落葉焚き

      当たろうか?当たろうよ!!

       相談しながら歩いてく”

1/15/2026, 12:07:55 PM

#この世界は


    あれは、本当に一瞬の出来事だった。

三が日も終わり、世間が新春ムードから落ち着いた頃

 ようやく休みが取れて、近所の馴染みの神社に

        お参りに行った。

    境内には、華やかさの名残のように

  増えた絵馬と、無数に結ばれたおみくじの数。

    神社は、願いを言う場所ではなく、

 今ある幸せを感謝、報告する場だといったのは

       祖母だっただろうか…?

  そんなことを思いながら、健康体で五体満足

     ただ、近しい身内は全て送り出し

 少し、家が広いことだけそっと心の中でこぼした。

 微苦笑を浮かべながら、鳥居の端をくぐった瞬間、

    薄布を割いて通ったような感覚……

  小首を傾げながら振り返ると、そこには

     本殿を飲み込む程の巨木

 太い枝に座り、あの年頃には似合わないニヒルな

     笑みを浮かべている童子

こんなに遠いのに、まるで耳元で言われたかのような

       『いらっしゃい』

12/24/2025, 12:58:15 AM

#揺れるキャンドル


    年に一度やって来る灯籠まつり、

   クリボッチの為か、対抗心なのか、

      祭りは毎年クリスマス当日。

   地元に残る若手、特に独身者にはイヤでも

      お役目が回ってくる…。

   まぁ、生まれた時から毎年ある祭り、

      勝手知ったるなんとやら

      今年も、古参のじぃばぁに

     良いように使われるのだろう。

      オレの仕事は、竹の切出し

   普段使わない筋肉や筋が悲鳴を上げている

     何とか必要分を切出し帰宅

    玄関すぐの廊下で転がっていると、

          母、帰宅。

     重そうな買い物袋、邪魔そうな顔

    ちょっとの生活費は納めているが、

     居候息子は肩身が狭い…

   両手を掲げて恭しく荷物を受け取る。

    うん、満更でもなさそうな母の顔

     台所まで運ぶ短い道すがら

      母の言葉に時が止まった。

  「みおちゃん、離婚して帰ってきたんだって」

12/18/2025, 3:11:35 AM

#雪の静寂

  この静寂を前にするとイヤでも記憶が蘇る


    出会って、惹かれて、重なって、


  ケンカして、離れて、また寄り添って、


  永遠を誓って、喜びが二倍三倍になって、

 
  このままがずっと続くと、人は永遠だと


        本当に思ってた……。


   いつもの朝、いつもの日常、いつもの冬


     音もなく降り積もる白い悪魔


      その中で鳴った着信音。

12/16/2025, 12:27:21 PM

#君が見た夢

「先生、とうとう…、完成しましたね。これで、たくさんの人の命が繋がります。先生は、教科書に名前が載るかも知れません。」

「……いや、もしそうなったとしても、僕は辞退するよ。この研究は、友人である彼からバトンを繋いでもらったものだし、彼の前にも幾人もの先達者からの贈り物の結晶だ。人が、一人でなし得ることには限界がある。」

Next