#あなたのもとへ
警報と同時に、今まで経験したことのない
ものに襲われた。
あれから、どれ程の時間が流れたのだろう。
隙間から差し込む、日の光···
諦めない。必ず帰ります。あなたのもとへ
#夢と現実
『町田さん、働きはじめて、そろそろ1年になりますね。資料作りも上手くなってきました。』
『あっ、ありがとうございます!!』
『ですが、すみません。ここだけ少し訂正してもらっていいですか?』
『あぁぁぁっ!!すっ、すみません💦すぐ直します!!』
『大丈夫ですよ。失敗があるということは、伸び代がある証拠です!!お互いチェックを入れながら、がんばりましょう。』
『はい!ありがとうございます!!喜』
「町田!!お前、未だに誤字脱字が直らないのか!!すぐ直してこい!!」
「はい、すみません💦」
「チッ、使えねぇな」
「すみません、すみません。」
#冬のはじまり
俺の田舎には、小さい子どもにしか見えない
ヤツがいる。
俺が子供の時、一度だけ見たことがある。
それは、真っ白な雪を固めて作ったような、
本当に真っ白な、 〖へび〗
こんな時期に、へびなんているはずないのに、
あまりの白さに、大声で父を呼んだ。
『お父さん!!お父さん!!真っ白な、へび』
『へび?どこだ!!』
『ほら、あそこ!!』
『······何もいないぞ??』
その次の夕方から、雪が降り始めた。
そして、今年
『パパ!!へび』
息子が俺を呼ぶ。あの日の俺と同じように
今日も夕方から雪が降る。
#キャンドル
「最近は、キャンドルが多いんですね。」
「そうそう、昔はロウソクが多かったんだけどね」
「何で変わったんですか?」
「うーん···個性ってやつ かな?」
「形も色もバラバラですね!!」
「多様性って言われてるからね~」
「この前、ロウソクにクレーム入ってましたね」
「本当、難しい時代だよ~」
「あれ?先輩!!あそこ消えちゃった···」
「新人!!早くお迎え課に連絡!!」
「はッ、はいっ!!」
「ロウソクの方が長く燃えてたけど、キャンドルは短くて派手だよね~」
#あなたとわたし
時が二人を別つまでそばにいます。