展翅された屍、硝子の中で美しく翔る

意味に期待するな
期待したところでそれは不確かな形でしかない
霞んでばかりいる形に何を求める
意味を見出したところで納得できるのか
否、きっと嗚呼ではないこうではないと言い続ける
後付けできる意味なんて、今すぐ必要なものではない

パチパチと小刻みに響く
せっかく伸ばして貴方の好きな色で染っていたのに
健気な私の想いなんて指の先から切り離される
こんなにも簡単なのね

孤独でもいいから

梢から落ちた色に馳せる熱
忙しくしている焦燥感、浅い眠り
過ぎ行く秒針に募る
乾いた虫食い穴から覗く恐怖
猫足風が連れて行く、もうすぐ春の泊