スノー

スノーが静かに舞うたび
世界がドームの中みたいに閉じて
ここには君と僕だけみたいに静まり返って
呼吸の音さえ白く凍って漂う

夜空を越えて

夜空を越えて
君に会いに行くよ
とても遠くから聞こえる 君の歌声を頼りに
星々の間を縫うように　君の元へ導かれていく

ぬくもりの記憶

君の話し声は
幼い頃に聞いた子守歌のようで
ふとした瞬間 胸の奥で 母の声が蘇る
その度僕は 少しだけ救われるんだ

凍える指先

凍える指先で
スマホの画面をなぞる
君の最後のメッセージ
「今度いつ会える？」って書いてあった
返事は打てなかった
指が震えて 涙が落ちたから

雪原の先へ

雪原の先へ
吹雪の向こうで
君の影がふいに振り返った気がした
あれが幻でも もう一度見たいと
僕は足をまた一歩踏みしめた