いつも追い立てられている。
自分に追い立てられている。
こんなに忙しい日々を送っている人間は他にいるのだろうか?
時間がなさすぎる。
間違いなく、私はある意味、世界でトップ5に入る多忙な人間なのだ。
センチメンタルになる暇なんてない。
センチメンタルになるとしたら、飼っている猫が死んだときぐらいだ。
自分を哀れんでいる暇はないのだ。
近い将来に自分を哀れまないで済むように、今、死ぬ気で頑張っているのだから。
旅行なんて行く暇はない。
お金の問題じゃない、時間がないのだ。
今の状況は地獄だ。
この地獄から早く抜け出したいから、頑張っているのだ。
近い将来、余裕が出来たら、今まで我慢していたことを全てやるのだ。
その時までは、センチメンタルは封印する。
ボクが恋人に一番求めるもの。それは感性の一致だ。
満月が綺麗な夜。そのミステリアスな月空について語りたかったのに、君はそれを理解できない。
月夜の美しさが理解できない君とはやはり付き合えないよ。
ボク自身が月なのだから、もっと月を感じてほしかった。
この世界で感性はボクの全て。
不思議なことなのだが、私には30代から40代半ばまでの記憶がほとんどない。
いきなり40代後半になって、年老いてしまった自分にびっくりしたのだ。ちょうど長い間止まっていた時間が急に動き出したかのように。
男が人生の中で最も輝けると言われる年齢を無為に過ごしたと気づいてももう遅い。
とんでもない絶望感がその時私を襲うのだった。
私の人生は終わりなのか。
その時、
考えてみれば、以前から一人きりだったのだ。
今に限ったことではない。
苦しいときも、悲しいときも一人で耐えてきた。
何を今さら、人恋しくなっているのか。
人に悩みを打ち明けたら、離れていった。
人に癒されたくても、誰も癒してくれなかった。
誰も助けてはくれなかったし、これからもそうだと思う。
自分を助けてくれるのは、結局自分だけなのだとおもった。
みんな、自分のことで精一杯だから仕方ないよね。
どんな生き物も、一人で生まれ一人で死ぬ。
それが本来の生物の姿。
だから、最高の友人である自分を労ろうと思うし、
最高の支援者である自分を信じてあげようと思う。
自分だけが死ぬまで寄り添い、裏切らないのだから。
今私が見ている世界は薄暗い闇が半永久的に続く世界。
そして、私は常に他人に囲まれている。決して重なり合うことのない人生だから。
しかし、その世界は私の主観に過ぎない。
つまり、私の人生は私の主観で構成されているのだ。
それは、私以外の人も同様に違いない。
ああ、子供の頃感じた蒼天の如き青空が懐かしい。