夕日を背景に君は
僕の方を振り向いて
そのまま夕日に落ちていく
それが僕の最後の記憶だった
____夕方、未成年の二人が_________________
沈む夕日
4月 君の目を初めて見た時
少し緊張した
5月 君の目を見た時
少し涙がでた
6月 君の目を見た時
汚い僕が写っていた
7月 君の目を見た時
少し牛乳が目に入った
8月 君の目を見た時
皆が笑った
9月 君の目を見た瞬間
拳が目の前にあった
10月 君の目を見た瞬間
背中を押された
11月 君の目を見た瞬間
腹の奥の不快感を噛み殺した
12月 君の目を見た瞬間
殺意ってのを覚えた
4月 君の首を掴んだ時
あの時の僕を思い出した
君の目を見つめると
他人が泣いていようが
他人が怒っていようが
他人が辛そうだろうが
他人が不満だろうが
自分が良ければ別にいい
それでいい
それでいいんだ
他人が泣いていて不満なら
なんとかすればいいし
他人が辛そうで不満なら
なんとかすればいい
ヒーローは皆そうだ
誰かが泣いていると気に食わないから
笑わせにいくんだ
俺には到底理解できないけど
でも
あの子が泣いていたら
隣で見守ってたくなるんだな
それでいい
いつものドアノブ
そこには縄がたれていた
平均よりも小さい背丈なら十分な高さ
深夜なら誰かに止められる心配もない
いまなら誰かに止められる未練もない
首をかけたとき
なにか引っかかった
一つだけ思い出せない
あ
驚いて
喉がしまって
落ち着いて
考えた
考えて
…やめた
いつものドアノブ
そこには花がおいてあった
平均よりも小さい遺影
その時誰も止められなかった
その時未練もなかった
あ
一つだけちょっと
…やめた
一つだけ
通知の来ないスマホ
既読:怒ってる?
「友人に嫌われたんです
友人…一番の友人?
ん?好きな友人?
んん?なんか違う…」
「大切な友人?」
ベットの中で
死にたいと思ってでたのはため息
でも
通知の来ないスマホを抱えて
ベットの中にいたとき
でたのは涙だった
その時やっと気づいた
大切なもの