『つまらないことでも』
「あの先輩はなんでこんなにも上手なんだろう?」
ある1人の後輩がそういった。あの先輩というのはうちのバドミントン部のエースで確かな実力とその人格の良さで多くの人から慕われている先輩だ。
「後輩はなんであの先輩が上手いと思う?」
と俺は聞いた。すると後輩は
「家とかで素振りとかやってるだと思います。やっぱり練習外での努力が先輩を上手くさせてるんだと思いました。」
と答えた。
「そうねぇ、まぁ半分くらい合ってるかな」
「それじゃああと半分はなんだっていうんですか?」
「それはね、掃除だよ」
「???。掃除がバドミントンに一体何が関係してるんですか?」
「確かに掃除とバドミントンに関係性はないと思う人も多いかもしれない。でもね、これはバドミントンだけに言えることではないんだけど掃除との関係性って少なからずあると思うんだ」
「後輩は先輩は朝早くに体育館に行ってコートにモップかけてるのを知ってるか?」
「知らなかったです」
「だろーなw、俺もたまたま早くに体育館行った時にそれ見てさ、これが先輩の強さの秘密なのかなって思ったんだ」
「掃除って面倒だし誰もやりたがらないよな、実際俺も面倒だしw。でも先輩はそういうの率先してやってくれるんだよな。やっぱこーゆう人はバド上手いよな」
「確かに、納得ですね…。先輩、俺強くなりたいです。だからあの先輩みたく俺も掃除とかすれば強くなれますかね?」
「あぁ、強くなれるよ。まぁ掃除ばっかやっててもバドミントンは強くなんねぇけどなw。でもそういうのを心がけてやっていけばおのずと強くなれるよ。」
「それじゃあ今後、意識してやってみようと思います!」
「そうだな、つまらないことでも意味のないことはないんだ、頑張れよ!」
「何いってるんですか先輩、先輩も掃除やるんすよ。」
「いやだよ!面倒だし」
「なんでですか、一緒にやりますよー!。さっきそういう大切さいってたじゃないすか!やりましょうよー!」
「ったくしゃーねぇーな。んじゃ朝6時に体育館、遅れるなよ後輩」
「はい!先輩!」