淡いピンクの桜が縁取る小川をドライブ帰りに見つけ、来年はここに来ようねと言ってたのは1年前のこと
やがて暑い夏が来て、そのあと急ぎ足で秋冬が過ぎた
今年もまた春が来て、あの小川は桜吹雪だった
本当はきみと来るはずだった
きみのいない日常なんて来るはずがなかった
幾つもの約束もこの世の美しさも、きみ無しでは
神様どうか ぼくの世界に
大切なあの人を返してください
#神様へ
今日は美濃祭りへ行ってきました
うだつのあがる街並みに 春の青空の下
オイサー オイサー
暑いくらいの陽気に咲き誇る
見事な枝垂れ桜のような
花みこしのお通りです
薄紅に染まった無数の和紙の花びらが
快晴の空に祭りの囃子に華やいでいました
#快晴
季節の風景を探してふと立ち寄ったそこは、水子地蔵を祀っているお寺だった
境内にたくさん並ぶ可愛らしいお地蔵さまの間を歩くと、悲しいでもつらいでもない不思議な涙が出た
その昔 自分の生まれる前と後にひとりずつ、生きてうまれなかった命を思い出した
境内の杉の緑がふち取る空を見上げた
時が止まったような静寂のひととき
…ずっと見守っているよ…
笑顔の子供がふたり、手をつなぎ空の彼方へ消えていくように見えた
#遠くの空へ
「あなたが9歳のときに入院した大学病院で退院後も優先的に診てもらえる権利が16歳になるまであった。だからあなたの16歳のお誕生日が本当に嬉しかった。その権利を使うことなく無事に育ってよかった」
そんな思いで見守ってくれてたなんて
ありがとう お母さん
#言葉にできない
晴れた日曜は愛用のNikonに70-300mmをつけて出かけた。足元は短い靴下にスニーカー。スカートは長いけど裏地が素肌に当たる感じがなんだか久しぶり。そろそろ帽子も忘れずに。
車を降りるとちょうど見頃を迎えた桜並木。すごいね綺麗だねと言いながらシャッターを切っているとあっという間に小一時間。持参したお茶とおやつでひと休み。
麗らかな春の陽射しと満開の桜。耳に届くウグイスやセキレイの声。小川のせせらぎと微風にこぼれ落ちる花びら。いまこの場面だけを切りとってもこの世は美しい。
#春爛漫