récit

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3/5/2024, 2:46:58 AM

無糖のピーナッツバターとオートミールで作ったクッキー、ほら、ヘルシーなのよ。

君は美味しそうに食べるね。

君に作ったついでに私も食べようかな、全然甘くないね。
メープルシロップをかけてみようかしら。

あ、君は糖分はダメだよ、獣医さんに叱られちゃうよ。
君のため。


題「大好きな君に」

3/3/2024, 1:13:32 PM

お雛さまは夢のように舞う。
あでやかな絹の揺れる羽音。
軽やかな笛の調べ。

幼き日に見た幻想の舞を大人になった今はもう見ることがない。

今お雛さまは優美に鎮座している。おっとりと。


題「ひなまつり」

3/2/2024, 10:42:59 PM

天空を支えるアトラス巨神。何万何億年も忍耐強く支えて来た。
あるとき清らかな少女を見つけ恋をした。
少女を見てるだけで孤独な彼の心は安らぎを得た。
彼女は村の青年に嫁ぎ母となりやがて老いる。
それでもアトラスは彼女に恋をし見守り続けた。
そして彼女が星になってしまっても
天空の星落ちぬように支えている。


題「たった一つの希望」

3/1/2024, 10:54:43 AM

ファドは大抵の物を手に入れた。
だが物質的な欲求は際限がなくファドの心の奥の欲望を満たすことはいつまでもない。

水を渇望して永遠の砂漠を彷徨うように。


題「欲望」

2/29/2024, 11:00:05 AM

カタンコトン 
カタンコトン

ひとり列車に乗って
懐かしい町へ向かう。

優しい言葉が待っている。
きっと。


題「列車に乗って」

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