どこからか、お笛のおとが聞こえます

それはクラゲのなき声よ

クラゲがなくの

クラゲもなくよ

こえもなみだも海の泡

たったひとつのうたかたが

少女の夢を知っています


テーマ「夢見る少女のように」

風が吹いている

ゆるやかにながれている

叡智を気取った血脈が

今日も惑星を満たしている

あおいみずはあかいはねになり

みどりのくもはももいろのたね

風は吹いている

ゆるやかにながれている




テーマ「さあ行こう」

点々と猫の足跡

水たまり

揺れる電線　濡羽色

カラスがくるみを咥えてた


テーマ「水たまりに映る空」

いちばんきれいな貝がらをあげたい気持ちは
ねえさまが「それは恋よ」といいました

空にかかった虹色を一緒にみたいと願うのは
「それは愛よ」といいました

それでもわたし本当は
貝がらも虹もいらなくて

居てくれるだけで、もう良いと

想われる気持ちが知りたいの


テーマ「恋か、愛か、それとも」

ほんとは雨に洗われたい

鳥や草木とおんなじように

けれどわたしは傘をさす

こどもじゃないから傘をさす

ほんとの気持ちがばれぬよう

きっとオトナは傘をさす


テーマ「傘の中の秘密」