6/26/2023, 10:18:43 AM
「ありがとうございました。」
1000円も行かないような買い物だったと思ういくらか揚げ物を買ったときに言われたそれが最後の会話だった。
高校入学と同時に別れた元彼女は大学帰りによった地元の肉屋でバイトをしていた。
中学生の淡く苦い初恋相手そんな彼女から目をそらしながら気を使い合いながらいくらかのコロッケを買ってなるべく自然に店を出た。
あいつ可愛くなってたなとか思いながら夕暮れ前の帰り道信号を待つ。
今となっては感謝も謝罪すらもできないが今の彼女と仲良く続いてるのはあいつのおかげなんて考えてるうちに信号は青に変わった。
前をあるく制服のカップルに頑張れよなんて大人ぶって心のなかでエールを送る。
今日はいつもよりごちそうさまと感謝を持って言える気がする。
6/26/2023, 9:40:12 AM
紫陽花はどんな花よりも繊細で美しい花であり続けられる思う。
どんなに美しいとされる桜やバラなんかよりもずっと繊細で美しい。
紫陽花はいくつもの小さな花が集まってその美しさ、繊細さが際立つが紫陽花の小さな花一つが枯れてしまうことでその美しさは小さな枯れた花の醜さへと変わってしまう。
小さな枯れた花を取り除けば紫陽花はまた繊細で綺麗な花に戻る醜さを忘れたように。
紫陽花は他の花より繊細で美しくあり続けられるのだ。