時計台

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11/9/2023, 11:30:46 AM

脳裏に浮かぶのは
優しいあの子の笑顔

脳裏に浮かぶのは
賢いあの子の読んでる分厚い本

脳裏に浮かぶのは
綺麗なあの子の青い瞳

脳裏に浮かぶのは
歪んだあの子の大好きな親友

脳裏に浮かぶのは
不幸なあの子の頭から流れる血

脳裏に浮かぶのは
可哀想なあの子の青白い寝顔

脳裏に浮かぶのは
大好きなあの子の小さくて可愛い姿






目の前にいるのは

涙をこぼして僕にすがりつく、あの子の親友


目の前にいるのは

宙に浮いて親友を慰めるあの子


目の前にいるのは

彼女を守ろうと僕を睨みつけるあの子



「あの子に近づくな」

可愛らしい、鈴を転がしたような声



「見つけた」




脳裏に浮かぶのは
あの子とふたりきりの、楽しい楽しい僕らの毎日。

11/8/2023, 10:26:06 AM

馴れ合うつもりなんて、なかった。
こんなの目的のためには必要ない、意味のないこと。
そんなことに時間を割いている暇など自分には無い。
だから関わるのは最低限にするつもりだったのに。
いつの間にか、あの太陽のような、向日葵のような、暗闇を生きる自分には眩しくて仕方ないお前に、気づけば随分と情が湧いてしまって。

離れるのが、つらいと思ってしまった。

違う。
違う。
最初から、自分は、お前らを騙すつもりで。
目的のためには、湧いた情はいの一番に捨てきらなければならない。
それなのに。

いつから、“意味のないこと”を大事にするようになってしまったのか。

それがあいつのせいなら、おれはあいつを恨むだろう。


「今は意味があると思えないことにだって、大事なものはあるんだって!」


そう教えたのは、お前だよな。

なぁ、そうだろ?

11/7/2023, 1:44:41 PM

あなたとわたしでは、いきるせかいがちがうのです。


こちらにきちゃだめ、あなたにはこんなくらいばしょにきてほしくないから。

わたしにちかづいてはだめ、あなたもまっかによごれちゃうから。

わたしにはなしかけてはだめ、だってあなたのとなりがいごこちよすぎて、むこうのせかいにもどれなくなっちゃうから。

わたしのてをとってはだめ、むこうでのいきかたしかしらないの、ここにはいたくないの、いられないの

わたしにわらいかけないで、にどとここにもどることはないのに、また、あなたのひだまりのようなえがおがほしくなってしまうから、

やめて、やめて、あってはならないはずなのに 


わたしはあなたにひどいことをしたけれど、もしもあなたがわたしにまた、わらってくれるなら、



そのときは、こっちにきてもいい?