あなたが誕生日にくれたマグカップ

「ぼくはいぬです」ってかいてあるへんなコップ

あなたはいつも、誕生日のずーーっとあとにプレゼントを渡してきたよね

忘れてるかもしれないけど、これ、一昨年にもらったプレゼントなの

去年、あなたからの誕プレ、もらってないの

あいつにはあげてるのにね

私のは、忘れるんだね

もしもあなたが選んだのが彼ではなく私だったら、

あなたを恨むことはなかったのに

もしもわたしにもちゃんと打ち明けてくれていたなら、

あなたを憎むことはなかったのに

もしも、あなたが私を好きでいてくれたなら、

きっと今も、あなたと

私はあなたを愛しています

一人の私に声をかけてくれたあなたを

常に隣にいてくれたあなたを

私を裏切りアイツの隣にいることを選んだあなたを

愛しています

今も昔もこれからも

私"は"あなたを愛しています

　なんでアイツと一緒の傘に入ってるの
　その場所は私だけの特権なんじゃなかったの
　その距離でいったい何を話しているの

　雨の音で聞こえない

　楽しそうに話している会話の内容なんて
　聞こえない

　次のデートの約束なんて聞こえない

　「どうして裏切ったの」

　私の空しい独り言なんて

　聞こえない

　大好きなあなたが私の嫌いな人と付き合ったって

　裏切られた気分になって
　目の前が真っ暗になるぐらいに絶望して
　何を信じたらいいかわからなくって

　でも、アイツの横で笑うあなたの横顔は
　ずっと一緒にいた私でも見たことないほどに

　美しかったよ