ぬくもりの記憶
暖かい布団に包まれる朝
いつもより数分遅れている朝
すぐに出かける準備をせねば!
バタバタ急いで準備して
出かけて働いて帰宅して
布団に潜る
暖かくない…
そりゃあそうなんだけども
ぬくもりの記憶があったはずの布団を
私が取り戻してあげなくては
凍える指先
あぁ、熱い
いや、寒いはずなんだ…
もう分からないな…
なんだか暑いとすら感じ始めたよ
はぁ、はぁ、あぁ熱い
いや、気のせいだ、きっときっとそうだ…
今はこんなにさむいところにいるんだ
熱いわけがないだろう?
あついけど、指さきはふるえている
こごえるゆび先をうつろに見つめ
あつさもさむさもわから、なく…
雪原の先へ
昨夜降り積もった雪のせいで
地平線がわからなくなってしまった
今日も変わらず曇が舞う
歩いてきた道を振り返れば
空に足跡をつけたようにみえる
振り返ってる暇はない
私は行くんだ
雪原の先へ
白い吐息
カスミソウの添えられた部屋
私が横たわるベッドに添えられたカスミソウ
私は今、息ができているのかしら
はぁっとため息のように息を吐く
白い、真っ白な息が天井に積もる
カスミソウ…ね
赤ちゃんの吐息、私そんなに弱ってしまったのかしら
白い吐息のたまる殺風景な部屋
カスミソウと私、白い吐息と冷たい部屋
消えない灯り
この灯りは私がこの世からなくなったときに消えるわ
ベタでしょ?ろうそくの火が消えたらとか
わかりやすくて簡単でしょ?
だけど、消えないのよねこの灯り
何年私は生きているのかしらね
どのくらい経ったのかしら
九百…いや、千年経っているかしら
もうそろそろ消えていいのにね
消えちゃえばいいのにね
だから、いつもこの時間になると眺めるの
この消えない灯りを